「CITY ROAD」の日々11女性編集長、誕生② | con-satoのブログ

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 90年代になって女性編集長が誕生した。彼女は女性らしい大胆さで雑誌をリニューアルした。エディトリアル・デザイナーには「太陽」「スタジオ・ヴォイス」などを手がけていた藤本やすしが起用された。

 ライター陣も彼女の人脈で作家や映画関係者など多彩な面々が登場した。その一人は直木賞作家の連城三紀彦。多忙な連城が引き受けたのは「(編集長が)面白い人だなと思って」と週刊誌の連載で語っている。

 他には脚本家・荒井晴彦。詩人・平出隆など。巻末は荒木経惟の「絵画」の連載「平成女」。あのアラーキーの写真ではなく、絵の連載は美術界には衝撃的だったよう。のちに「御社で単行本にしないなら、是非、我が社で」と美術書の老舗出版者からオファーがあったほど。

 その時代、タワーレコードの仕入れ担当のマネジャーに会った時「日本を離れている時も「CITY ROAD」があれば東京で一体何が起こっているかがわかる」といわれたことがある。

 もちろんピーター・バラカンの音楽コラムや太田和彦の酒場コラム、秋本鉄次(この人は「CITYROAD」のバイト出身)エロ姐ちゃんコラムなど人気連載は継続した。

 時代は昭和から平成に変わった時代。「老舗情報誌」といわれた雑誌は新しい船出をしていた。

荒木経惟さんとの付き合いは「ある事実」があって、更なるリニューアルをする時にも続く。(アラーキーが表紙を担当する)