筒美京平本の近田春夫に反論!京平さまのミューズは岩崎宏美です②それに南沙織も | con-satoのブログ

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 近田春夫が書いた「筒美京平・大ヒットメーカーの秘密」は彼の京平愛に満ちた名著だった。しかし1点だけ、筒美京平が愛したシンガーとして郷ひろみ、平山みき、松本伊代だけをあげていたのには納得がいかなかった。

 筒美京平は彼らのような、少し変わった声質の人が好きというのは本当だと思う。でも、それは筒美京平のなかの1つの系統。もう一つ「正統派」が好きというところが欠落している。

 その正統派のシンボルが岩崎宏美だと思う。近田本では彼女はスルーされている。でも岩崎宏美ほど筒美京平が愛したシンガーはいないと思う。

 岩崎宏美の25周年記念コンサート。渋谷のオチャードホール。ミュージカル「レ・ミゼラブル」で共演した鹿賀丈史、前田美波里、本田美奈子などが並ぶ華やかな客席。その客席が開演数分前に、どよめいた。筒美京平が現れたのだ。派手な場には顔を出さない筒美京平の登場。やはり、彼にとって岩崎宏美は特別な存在なのだと実感したシーンだった。

 変わった声も好きだけど、岩崎宏美のような透き通った声も好き。それが筒美京平だったと思う。

    もう一人、近田の琴線には触れなくて、筒美が愛したと思われるが、南沙織だと思う。彼女のしなやかさのある女性らしさのある声。そして、彼女の多くの歌詞を提供した有馬三恵子の世界観。そのすべてが筒美の好みだったのではないかと思う。


 岩崎宏美のこのCDを聞き直すと初期の「未来」などリズムが完全にディスコになっていたことに気がついた。阿久悠の歌詞と岩崎宏美の歌が乗ると、紛れもない歌謡曲になるのに、旋律とアレンジだけ聞くとディスコ調なのだ。こんな遊びを楽しんだのだろうなと思う。デビュー間もない彼女に「君は高音を褒めれれるだろうけど、君の武器は中低音」と言い切った筒美。さらに「君の弱点はリズムがないこと」と厳しいことも言ったそうだ。その岩崎にディスコ調の曲を与える、それが筒美京平なのだと思った。