平日の午後。青山を散歩。キラー通り（って若い人にはわからないらしい）を歩いていた。ワタリウムに寄り、さらに裏道にいある「シェルフ」という書店に入った。
ここは洋書を中心とした写真集専門店。ここで見つけたのがセシル・ビートンの写真集。手頃な値段だったので、即、購入した。ビートンがハリウッドのスターや王室まで、あらゆるジャンルのセレブを撮った写真集。写真とともに彼らのキャリアを記した文章もついて、セレブ辞典のよう。
実はビートン、有名な写真家でありながら装飾や衣装などのデザインもできる。実際「恋の手ほどき」と「マイ・フェア・レディ」で２度アカデミー衣装デザイン賞を受賞している。その「マイ・フェア・レディ」では装置も出がけ美術賞もW受賞。生涯３度のアカデミー賞に輝いているのだ。
世界に有名写真家は多くいても、衣装や装置を本職としてデザインできる人などビートンだけ。それは彼が英国の富裕層出身だということが大きい。この写真集にも掲載されている王室とも友人関係。普段から付き合いのあるビートンがカメラマンなので、構えた「公式」写真ではなく、プライベート写真のよう。
ビートンの写真が好きなのは、こうして被写体と同じ関係で撮っているから。セレブも「仲間」として心を許せる関係。見ている方も優雅な気分にさせてくれるのがセシル・マジック。
