紅白歌合戦の視聴率が70%80%が当たり前だった昭和の時代。その司会を昭和49年から9年間務めた元・NHKアナウンサー山川静夫が書いた本を読んだ。
まさに「国民的」番組だった紅白。最近は40%を切る切らないが話題になるが、昔はその倍の視聴率があったのだ。
当時の番組制作の内側が面白い。意外だったのは、当時の出演歌手が真剣に紅白対決をしていたこと。それに歌手たちの関係。当時は男性なら三波春夫とか村田英雄、三橋美智也など大物がずらりといた時代。山川が最初に白組司会をした時は、これらの大物に加え、山口百恵、桜田淳子、森昌子の「高一トリオ」天地真理、小柳ルミ子、南沙織の「三人娘」それに郷ひろみ、西城秀樹、野口五郎の「新・御三家」が揃った唯一の回だったのだ。
国民的アナウンサーとしてNHKに帝王のごとく君臨していた宮田輝のあとを受け紅白の司会に抜擢された苦悩も語っている。
初司会のプレッシャーの前に本番直前に夫婦喧嘩をして、奥さんが実家に帰ってしまったエピソードなど、ちょっと笑える。
巻末の佐良直美と由紀さおりとの対談も含蓄があって良かった。
