久しぶりに時間の無駄だと思った「アンナ・カレーニナ」にロシア映画化最新版。 | con-satoのブログ

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 久しぶりに観たロシア映画「アンナ・カレーニナ・ヴロンスキーの物語」。原作はトルストイの名作。今までも数限りなく映画化された作品。グレタ・ガルボは2度も演じ、ヴィヴィアン・リーも「風と共に去リぬ」でスターになった後に演じた。女優が一度は演じてみたいと思う悲劇のヒロイン。

 もちろん、この物語の概要は知っていたが、原作はもちろん、映画化作品も、今まで縁がなく見たことがなかった。ロシア版最新作が公開になったので、この機会にと映画館に向かった。

 結果からすると、久しぶりに観なければ良かったと思った映画。時間の無駄だったと思った。戸惑いを感じたのは、物語が日露戦争の満州からスタートすること。そこでアンナの不倫相手だったヴロンスキーとアンナの息子セルゲイが出会う。そして、ヴロンスキーがセルゲイにアンナのことを語っていくというスタイル。

    どうして満州なのか。しかも、年取ったヴロンスキーが中国の幼女を可愛がるという話をサブストーリーに物語は進む。日露戦争をロシア側から描くので日本は敵。しかも、ワケもなく中国への思いを寄せる描写。

    これが原作にあるのなら、仕方ないかとも思うが、これ映画のオリジナル。(原作はトルコ)

    これは、ロシアがこれだけ犠牲を払ったのだから、北方諸島を所有する権利があるというプロパガンダ映画かとさえ思った。監督はモス・フィルムのCEOだそう。ならば国策映画でも仕方ないか。

    この映画、その部分も腹だたしいが、ヒロイン、アンナも最低な女。不倫している時は旦那をひたすらヤジる。愛人と暮らすようになると、ワガママ放題。彼の懇願も無視し、母親への罵詈雑言など、やりたい放題。え、アンナってこんな人だったの!って驚いた。これじゃ、悲劇のヒロインどころか、ただのワガママ女。

    映画に共感どころか、嫌悪さえ感じた。今年間違いなく、最低の外国映画。こんなロシア映画、輸入して、公開する意味があるのか?