「モーリス」「眺めのいい部屋」「日の名残り」の巨匠ジェームス・アイボリー。彼が脚本を書いた映画「君の名前で僕を呼んで」が公開された。今年のアカデミー賞で4部門のノミネートを受けた話題作。アイボリーは見事、脚本賞を受賞した。ある夏の物語。少年から青年に変わろうとする年代の男の子が主人公。その夏に出会う大人の男。彼への思いを描いた映画。まさにアイボリーの真骨頂。フォスターの名作「モーリス」を見事に映像化した巨匠の巧さが光るのだ。主人公を演じるのは主演男優賞候補になったティモシー・シャラメ。憧れの男にはアーミー・ハマー。ハマーもうまいが、シャラメの揺れる心を演じる繊細さが光る。監督はイタリア人のルカ・ダァダニーノ。しかし、アイボリーは彼のソフトな表現は気に入らなかったよう。この二人の話には、裸で向き合う激しいラブシーンが必要だと考えているとか。さすが、アイボリー。同じ脚本でアイボリー演出のハードコア版を観てみたくなった。
舞台は北イタリア。イタリアって、どこでも絵になる。