六本木で開催されていたドイツ映画祭で観た若い女性監督の作品。「メテオール通り」。1981年生まれのアリーヌ・フィシャー監督。この映画は、彼女の映画学校の卒業制作作品ということ。しかし、学生の作品という、甘さはなく、完全にプロの作品の仕上がり。今年のベルリン映画祭で上映されたそうだ。主人公はレバノンからの移民の若者。両親は不法滞在でレバノンに送還されて、ドイツにいるのは、ヤクザな兄と18歳の少年。時折、電話で話す両親からは、このヤクザな兄から離れて自立するように施される。しかし、まだ成人前の若者。ウザく感じながらも、兄を頼りにする。彼は、胡散臭げなバイク修理工場に勤めている。このオヤジたちも、社会の底辺にいるヤサグれ者。その分、移民の彼にも優しい。あるきっかけで、その関係が崩れる。兄に誘われて、この工場へ空き巣に入ってしまう。それがバレてしまう。その事件後、彼は兄とも離れ、フランスへ行き、外人部隊に入隊する。今年、移民問題に揺れたドイツ。偶然ながらも、そのドイツの今を象徴するような映画。舞台になったメテオール通りは移民が多く住むエリア。国際空港に近く、飛行機の離発着がドラマチック。それは監督の狙いとのこと。監督の新人離れした映像感覚がわかる。
