フジテレビの昼の帯番組「バイキング」が相変わらず低視聴率だという。開始当初は曜日ごとの司会だったのが、春からは坂上忍が帯で、毎日担当。前半は曜日ごとの企画。後半は「達人」コーナーとフォーマットも固まってきた。やはり、目立つのは坂上忍の安定ぶり。どんなゲストが来ても、一定の対応が出来る。番組の作りが先行の「ヒルナンデス」とカブるのが難。企画内容の安定という意味では「ヒルナンデス」が上。でも、この番組だって最初から好調だったワケではい。低空飛行の時代も長かった。一方、「バイキング」は坂上忍の大人ぶりが目立つ。17日の放送回のゲストは加賀まりこ。加賀の毒のありようは、今のテレビ向きではないかも知れない。映画プロデューサーの父を持つ加賀。15歳の時から狸穴のキャンティに出入して、川端康成や三島由紀夫と付き合いあった、などという話は、今の時代、嫉妬の対処になって共感を呼ばない気がする。しかし、その共感の呼ばなさが痛快だった。伝説の猿楽町にあった天ぷら屋「天政」(現在は丸ビル)での食事など、間違っても「ヒルナンデス」のネタではない。地べたな共感を求めるなら「ヒルナンデス」。ヒネリを求めるなら「バイキング」と住み分ければ、いいのだ。「いいとも」だって最初から一般の一般視聴者の共感など求めた番組ではなかった。そんなものを狙うなら(あの当時)MCがタモリであるわけはない。「バイキング」が定着するか、しないかはフジテレビの我慢にかかっていると思う。坂上の毒を活かした路線を、しばらくの低視聴率でも我慢するのか。「ヒルナンデス」の模倣に走るのか。せっかく路線が定まって来たようにみえる「バイキング」。現在はTBS、日テレの後塵を配しているかも知れないが、逆転はあり、にみえる。