巨匠若き日の代表作アンジェイ・ワイダ「地下水道」 | con-satoのブログ

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ポーランドを代表する映画作家アンジェイ・ワイダ。黒澤明、フェリー二、ヴィスコンティ、大島渚、アラン・レネなど戦後(戦中)に活躍した「巨匠」が「故人」になってしまっている今なお、現役の監督。大国に挟まれて、いつのも時代の波に晒されてきた国。ポランスキーは若いうちにポーランドを去り、ワイダは残った。そして、長い社会主義の終焉にも立ち会った。映画監督だけでなく、ポーランドそのものを代表する人物でもある。偉い映画監督はたくさんいても、国そのものの象徴になっているアーティストは、そうはいない(オペラ界のヴェルディぐらい?)。そんなワイダの若い日の代表作は「地下水道」。戦時下、ドイツの攻撃を逃れるために、地下水道に逃げた人々のドラマ。兵隊だけでなく一般市民のレジスタンスに参加して、地下の下水道を逃げるのだ。戦争の全てを「地下水道」のドラマに収める手腕。若き日から、ドラマを描く才能の片鱗が見える。今、観ると洗練はないのだが、洗練などという甘い言葉がワイダには、似合わない。直球勝負の戦争ドラマだった。