危うい方向に向いている、満島ひかりの「WOMAN」 | con-satoのブログ

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満島ひかり主演ドラマ「WOMAN」の2回目の放映を見た。1回目はテレビ的ではない満島に存在感があって、それだけで「見せる」作品になっていた。彼女を支える共演陣が小栗旬、田中裕子、小林薫という実力派を揃えたこともドラマに重みを与えていた。ヒロインの状況を説明する1話も決して「わかりやすい」作りではなかった。でも、製作側の意欲は伝わってきた。ただし、セリフが聞き取れないという(特に子役の)難点はあった。

雰囲気重視。最近のドラマの、ある傾向。わかりやすさはカッコ良くないのだろう。そこは1話で気になった。

満島のヒロインのリアルな設定はそれでいい。それだけに、ある程度のわかりやすさは、テレビドラマでは必要。相当に「集中」しないといけないなら「映画」にして欲しい。その欠点が2話では目立った。生活のタメ働き浸けのヒロインは子供たちを友人に預ける。そこで起きる騒動。さらに彼女の健康問題も出て来てというシンプルなストーリー。だが、やたら話がフラッシュバックしたり、思わせぶりな演出が目立つ。作っている側はシナリオを読み込んでいるので、こういう「作り」は楽しいのだろう。ある意味、視聴者を「試す」ような作り。でも向田邦子も倉本聰もこんな「かわらなさ」では表現しなかった。アラン・レネの映画ではないのだ。3話も、この調子なら脱落しそうだ。折角、これほどの役者が出ているのに。試みはいいは実験はほどほどに。