日本では「世界同時公開」はムリを証明した「アベンジャーズ」 | con-satoのブログ

con-satoのブログ

映画を中心にエンタメ、旅などを紹介しています。

アメリカ本国だけでなく、世界で大ヒットした「アベンジャーズ」がやっと日本で公開された。
というのは、この映画、世界のほとんどの地区で「同時公開」されていたから。
日本は、ほぼ4ヶ月後の公開。世界の主要マーケットでも、遅い公開になった。
最近の大作映画はアメリカ公開と同時に世界公開するパターンが増えた。
この夏の大作は、ほとんどが世界同時公開。
「スノーホワイト」「ダークナイト ライジング」「トータル・リコール」「アメージング スパイダーマン」など。
中には「スパイダーマン」のように世界最速を「ウリ」にしている作品もあった。
そんな中「アベンジャース」の4ヶ月後公開というのは、いかにも「遅い」公開。
ネット時代、情報の伝達の早さに世界の格差はない。
アメリカの週末興行成績の細かな数字も、月曜日に日本でも見られる。

だからといって、アメリカのヒット映画が日本のマーケットでヒットするかというと、むしろ逆になってきている。
一昔前ならば、アメリカでヒットの目安と言われる1億ドル越えをした映画は、日本では自動的に最低でも10億円、あわよくば、30億、50億のヒットが期待された。
でも、ここ数年は事情が変わってきた。
そのシンボル的存在なのは「ダークナイト」。「バットマン」の新シリーズ第2作。
アメリカでは、ジョーカーを演じたヒース・レジャーの悲劇的な死に圧倒的な存在感のある演技で話題沸騰。
熱狂的ともいえる5億ドルを越えるメガヒットになった。
それが日本では50億どころか、20億にも及ばない程度。公開直後ガラガラの映画館で寒々しく、この映画を見た。

コメディ映画なら、アメリカで大ヒットしても日本には向かないと思われていた。でも、この手の大作映画で、日本で商売にならないとなると、日本市場そのものの存在価値に関わる問題になってくる。

「アベンジャーズ」関係者は頭を抱えたのではないか。メガヒットが当然のように期待されている。しかし、日本では、当てるこのが難しいと言われている「アメコミ」映画。
「日本よ、これが映画だ」という大げさなコピーで観客を煽るしかないと、捨て身の戦略なったのではないか。日本でも爆発的ヒットスタート。関係者の棟をなで下ろす姿が見えるよう。

この映画で、日本では、やはり「同時」公開はムリと判断できるのではないか。たとえ、他のアジアの国で成功しても、日本は「ある種」特殊なマーケットなのだ。
70年代、80年代までは、メガヒット作は半年後公開というのが、黄金のパターンだった。
「エクソシスト」「タワーリング・インフェルノ」「ジョーズ」「ET」など、当時日本の記録を塗り替えたヒット作は揃ってアメリカ公開半年後の公開だった。「情報が早くなっているから」という理由で公開を早めても日本の観客に十分アピールしないで公開する結果になる。ヒット作の続編なら別なのだろうが、それ以外はムリなのではないか。アジアの国で早めに公開するのは「海賊版」対策だろう。それでもバンコクあたりでは公開翌日には町中に海賊版DVDが登場する。その辺は日本とは事情が違うと思う。

ハリウッドのヒット大作映画。確かに早く見たい。でも、十分に宣伝もしないで市場に送られるより、日本の市場に合わせた宣伝をしてヒットして欲しい。「情報」の即時性に踊らされることはない。