北海道の美しい風景を舞台にした「しあわせのパン」。
タイトルが語るように「食」をテーマにした映画。
主演は大泉洋と原田知世。
「かもめ食堂」以来、若い女性監督の、
いかにも雑誌「クウネル」のような現実感のあまりないカフェ映画。
この映画では、北海道を背負っている大泉洋の存在が、
かろうじて、その映画の舞台の存在を納得させる。
都会に疲れた原田知世演じる主人公が大泉に誘われて、
洞爺湖湖畔にカフェ兼ホテルを経営する。
そこに集まる人々が描かれる。
それは恋人に捨てられた女の子だったり、
お母さんに去られた父親と娘だったり、
余命いくばくもない妻と思い出の北海道を訪れる夫婦だったりする。
そんな人々がおいしいパンに癒される「優しい」映画。
でも、このリアリティの薄さは何なのだろう。
「かもめ」の時は、何も起こらない新鮮さはあった。
その後作られた、このカフェ映画。
妙に現実から10センチ位浮き上がった感覚。
確かにパンはおいしそう。
映画を観ながらお腹はすいた。
北海道の風景も美しい。
こんなカフェ&ホテルがあったら、行ってみてもいい。
だけど、映画としては、このリアリティのなさはダメなのではないかと思う。
「かもめ」以来のパターンで女子中心のスタッフ。
女子の「理想」って、こんなに現実から離れたものなのか?
そう思ってしまう。
決して「嫌味」な映画ではないけど、
もう、このパターンの「おいしい」映画は、いささか食傷気味。