con-satoのブログ

con-satoのブログ

映画を中心にエンタメ、旅などを紹介しています。

 イギリスの長閑な田舎町が舞台の「ひつじ探偵団」。主演するのはヒュー・ジャックマン。彼が演じたのは、心優しいオーナーひつじ飼い。毎晩、かれはひつじ達に物語を聞かせている。

 

 人間の前だと「メェー」だけのひつじだけど、映画では彼らだけになるとお喋りする。それも、なかなかに辛辣。

 

 ある日、ジャックマンが何者かに殺される。日頃、彼からミステリーを読み聞かされていた、ひつじ達。彼らは小説の探偵ポアロばりに事件解決に走る。

 

「ひつじ探偵団」★★★★☆

 

 他愛ない話の展開。でも、エンタメとしては良く出来ている。人の良いジャックマンの死。おとぼけな田舎のおまわりさんは自然死で片付けようとする。それが殺人ではないかと疑惑に発展する。そこで知恵者のひつじ達が大活躍。

 

 動物がお喋りをする映画「ベイブ」とか「ハッピー・フィート」などを思い浮かべる。意外なほど成功作が多いのだ。

 

 さらに英国では、ひつじさんが大活躍するモーションアニメの「ひつじのショーン」がある。この映画、これらの作品のいいとこ取り。それがうまい。

 

 惜しいのは、ヒュー・ジャックマンを殺してしまったこと。この映画、大ヒットしそう。ならば、続編なのだけど、ジャックマンがいない。農場を引き継いだ子孫(これ以上は詳しく書けない)が結婚して、という展開で若手スターでも登場させないと、映画的には、残ったキャストでは地味すぎる。

 

 さて続編はできるのか?アメリカでも日本でもヒットしているのでAmazonは、作る気マンマンなのではないか。

 池井戸潤が2000年に発表して、吉川英治文学新人賞の候補になった「仮想通貨」を読んだ。


 舞台になるのは地方の企業城下町。ここに君臨する企業が発行した社債や社札をめぐる物語。 



 

 主人公は高校教師。夏休みのある日、教え子が夜に彼を訪ねて来るところから物語は始まる。といっても教師と生徒の恋愛には発展せず、金融絡みの話になる。

 

 彼女は中小企業の経営者の娘。しかし、父親の事業は破綻寸前。父親が取引先の多額の社債を抱えていることを知り、これを発行した会社に払い戻してもらえないかと考える。

 

 社会の教師なら、その知識があるのではないかと相談に来たのだ。まして、彼はプロパーの教師ではなく、前職は商社マン。

 

 二人はその社債を発行した木曽川上流にある企業を訪れる。その亜鉛を扱った企業は、この小さな街を支配していた。社債どころか、怪しげな企業通貨まで、街では出回っている。

 

 何の根拠もない企業通貨。街の人は嫌々ながらも、この怪しい通貨を受け入れている。しかし、何の担保さえない通貨。この企業の業績が怪しくなれば紙切れになる。

 

 さて、社債の行方は?という展開。

 

 池井戸潤、デビュー間近の作品。ここでは金融を扱っているけど、主人公は銀行マンではない。商社出身の教師。しかし、彼は商社時代に企業調査を専門にしていたので、企業経営の実態に詳しい、というのが、この小説のミソ。

 

 果たして、こんな悪徳な企業が、地方の街を支配しているなんてことがあるのか?モデルらしきものはあったのだろうか?


 普通に考えると、いくら地方でも一企業が仮装通貨を流通させるほどの影響力があるなんて考えられない。

 

 しかし、エンタメ金融小説としては、サスペンス仕立てで、最後までハラハラさせられる。


 池井戸潤はデビュー間もない時期から、完成されていた作家である、を実感した。

 

 

 黒島結菜と北川景子が共演した「未来」。黒島は北川の娘の担任。北川の夫(松坂桃李)は若くして病で亡くなり、北川親子は母子家庭。


 映画は、この人間関係を中心に現在、過去の時空を描く。


「未来」★★★☆☆


 虐待やイジメをめぐる繊細なテーマを描いている。虐げられた側には逃げ場がない。そこで起こるドラマ。


 監督は「64」の瀬々敬久。いつもながら俳優の生理を活かす丁寧な演出。


 主演だけでなく、助演の俳優も皆、質の高い演技。(山崎七海、坂東龍太、細田佳央太、吹越満、利重剛、カトウシンスケなどなど)

 

 ドラマとしては見せどころがある映画なのだけど、時空がバラバラで、登場人物も入り乱れているので、観ていて、混乱する。


 湊かなえの原作を読んでいれば、スッキリと頭に入ってくるのかも知れないけど、そうでないと、わかりやすいとはいえない。それが残念。

 昨年のカンヌ国際映画祭パルムドール受賞作品「シンプル・アクシデント」。監督は、この映画でベルリン、ベネチア、カンヌの3大国際映画祭最高賞の受賞者になったイランの巨匠ジャファル・パナヒ。


 かつて秘密警察の手により拷問された男が、拷問した男を見つけて復讐する物語。



「シンプル・アクシデント」★★★★★


 パナヒ監督の素晴らしさは、重いテーマを扱っているのに、軽やかなユーモアがあること。


 この映画でも、その持ち味が活かされている。


 主人公の男は、かつて自分を拷問した義足の男を偶然見つける。彼を追って自宅を確認。後日、男を誘拐する。


 生き埋めにしようとするが、本当にこの男が、あの拷問男なのか自信がなくなる。かつて拷問された仲間を集めて彼がその男なのかを確認するという展開。


 現在のイラクでの戦闘。日本だけでなく、世界のオールドメディアは、トランプを悪者にしたいだけで、イランに同情的なスタンス。


 イラン政府発表をそのまま真実のように伝えている。しかし、イラン政府がどれだけ狂っているのかは、この映画を観れば一目瞭然。


 イランを追われ、遠隔操作で作品を作るパナヒ監督。この作品も、かつて投獄された自身の経験が元になっている。


 しかし、怒りをストレートに表現するのではなく、この拷問された知人たち、それぞれのスタンス、考えを、どこかユーモラスに伝えている。同じような体験をしても、人それぞれの受け止め方、表現は違う。


 これが、この映画のすごいところ。自身を客観的に見ているからこそ、観客に伝わるのだ。


 そして、ラスト。観客にすべてをまかす。どう理解してもいい。見事なエンディング。


 映画のお手本のような映画。

 洋画(特にアメリカ映画)不振といわれ続けていた映画界。しかし、今年に入ってアメリカ映画が連続ヒット。詳しい数字は調べていないけど、洋画の市場占有率は相当回復しているのではないか。

 

 「ウィキッド」「プロジェクト・ヘイル・メアリー」「プラダを着た悪魔2」とアメリカで大ヒットした映画が日本でも大ヒットしている。(日本発とはいえ純粋なアメリカ映画「マリオ・ギャラクシー」も)

 

 アメリカ映画はここ10年以上、マーベルを中心としてコミック映画に支配されていた。日本でもそれなりにはヒットはしていたが、それに多く観客が満足していたとは思えない。

 

 ハリウッドのスタジオは採算重視でマーベル映画のような「作れば」当たると見込める映画を量産した。それにはマーベルファン以外の観客がうんざりしていたことに気がついていなかった。

 

  ハリウッドにとって、かつての日本市場は世界の10%のシェアがあった。しかし、中国が映画の巨大マーケットになって、誰でもわかりやすいアクション映画を中国市場を意識して製作するようになった。中国で当たれば、北米に匹敵する収入を得ることができるのだ。そのあたりからハリウッド映画が日本では当たらなくなった。

 

 ハリウッドも、それでは市場に未来がないと、やっと気がついたのだと思う。それが今、日本でもヒットしている背景。6月にはアメリカでメガヒットしている「マイケル」も日本公開される。


 本国では音楽伝記映画として「ボヘミアン・ラブソディ」の記録を抜いている。もちろんマイケル人気の高い日本ではメガヒット確実だろう。

 

 最近ではなかなか10億のヒット作にならなかったアメリカ映画。今年は50億超、100億の興行収入が記録される作品が揃いそう。当然洋画のシェアがアップする。


 健全な映画市場になってきている。これは、いち映画ファンとしても喜ばしい状況。


そして、この映画もメガヒット?

 先輩芸人に「長い間イジメを受けた」と告発して、双方が謝罪する騒動になった。言葉を商売にしている人とは思えない配慮のなさが産んだ騒動。

 

 しかも、告発したのが若手芸人というなら、年齢差などもあって、お互いに認識に違いがあっても仕方ない部分はあるだろう。しかし、今回、告発したのは中年の芸人。

 

 芸人の格というか、売れ具合を見れば、年より、仕事で立場は違う。その意味で力関係が出てくる。


 イジメの加害者と告発された芸人はレギュラーを何本も抱える売れっ子。

 

 売れている側が告発されたことで、判官贔屓の世間は、彼に対する厳しい目を向けた。 


 個人的な体験、思いでは、中年の男が「イジメられました」というのは一般社会でも情けない。それが原因で精神に関わる病になったということなら、それでも仕方ないけど、単に高圧的に意見をいわれただけのこと。

 

 今は妙に優しい時代になっているので、少しでも厳しい意見を言えば「上から」とか「イジメ」になるようだ。でも、問題だと思えば、当事者同士で話をすればいいし、我慢しておこうと思って収めるのもありだと思う。

 

 告発をエンターテイメントにするのが、ネット社会らしい。でも、それって次元の低い妬み嫉みの世界。面白がるのは関係のない周囲だけ。当事者が結局、傷を負うというは、今回の件でも明白。

 

 どうせ告発するなら実名で、でも、キチンと笑いにするのが芸人なのではないか。


 「おぼんこぼん」みたいに最初からネタにしろよと思う。言葉のプロなんだから。


 落語も漫才も話芸が好きなので、この騒動、ほんとに情けない。

 ミャンマーから追われた難民ロヒンギャを主人公にした「ロストランド」。


 故郷を追われ、幼い姉弟が、マレーシアに住んでいる叔母の元へ行く話。


 演じているのは、実際のロヒンギャの難民たちなので、まるでドキュメンタリーのよう。


 監督したのは、ミャンマーに在住経験のある日本人、藤元明緒。



「ロストランド」★★☆☆☆


 ロヒンギャの問題は複雑。トルコにおけるクルド人問題のように、日本人には、なかなか理解しがたい民族問題。

   

 この映画は、それを何とか理解したい、すべきではないかという監督の意思を感じる。


 彼らを追っ払ったミャンマー。さらに、軍事クーデターで、一般市民も自由を奪われた。


 世の中は複雑。通りいっぺんの論理では片付かない。


 映画は、詳しい事情は説明しない。この映画を観るだけは、何でロヒンギャがミャンマーを追われるのか、ミャンマー市民のロヒンギへの感情などがわからない。


 途中、タイの南部も登場するが、この地が政情不安定なことも、映画では知らされない。


 国際ニュースには関心があるので、だいだいはわかるけど、この映画では、その辺はきちんと観客に説明しないといけないのではないか。


 それに、幼い二人だけで、こんな逃亡ができるのか。素材がリアルなだけに、都合のいい展開には違和感を感じた。


 テーマとしては、意味のあるものだけど、伝え方が感情的。こういう素材こそ、対象に距離を置いて冷静に描くことで観客にメッセージが伝わる。


 磐越道で起こったマイクロバスの事故。高校側とバスを手配した鉄道会社側の見解が対立している。レンタカーと運転手を手配した鉄道会社に法的な責任が問われるのは確実。それでも、責任をすべて鉄道会社側に押し付けようとする学校側の態度には、怒りすら感じる。

 

 生徒を指導していた顧問がやっと登場したけど、彼そこ一番の当事者ではないか。しかも、レンタカーだったとは知らなかったでは済まないだろう。

 

 運転していた若山容疑者。この人が、あの体調で運転していたのには疑問が残るけど、どうして、彼が運転の仕事を受けたのか、その経過が明らかにされていない。メディアが伝えるのは、彼が運転できるような状況ではなかったということ。それを執拗に伝えている。

 

 詳しくは知らないけど、報道される画像などを見れば、かつてはそれなりの指導者だったよう。その証拠にかなり古い動画などもストックされて放映されている。どうして、そんな人物が、このような事故を起こしてしまったのか。それを報道するメディアはない。

 

 一方、すっかり忘れ去られているのは、辺野古の事件。同じように高校生が亡くなった事件なのに、ほとんど、その後、報道されることがない。あの事件の方が、当事者の責任は重いと思うけど、オールドメディアを中心にしたマスコミには不都合な事情があるようで、薄っぺらな報道しかされていない。

 

 どちらにしろ10代の罪のない若者の命が犠牲になった事故。親御さんの思いがどれほどのものか。命の重みには差がないはずなのに、こんなに差があるのはなぜだろう。

 

 それにしても、どちらも学校側の責任感の無さには驚くほど。日本の学校は、こんなふうに無責任に崩壊しているのだろうか?こんなことを素人が書いても意味はないと思うけど、それでも、憤りが止まらない。

 建築家コルビュジエがインドで手がけた広大な都市計画が紹介される映画「ル・コルビュジエとドーシ ユートピアの力」。


 1947年、インドはイギリスから独立する。その際にインドとパキスタンは分離。


 北部のパンジャープ州の州都だっったラホールはパキスタンに帰属。インド側の分割された州には、新たに州都になる都市が必要になった。

 

 時の首相ネールはコルビュジエに計画都市の建設を依頼。50年にコルビュジエはチャンディガールを計画した。この映画で紹介されるのは、この広大な計画都市の現在。



「ル・コルヴィジエとドーシ ユートピアの力」★★★☆☆

 

 こんな計画都市がインドにあるなんて知らなかった。建築好きなので、そこには大いに興味がそそられた。インドじゃなければ(一度行って、コリゴリな経験をしたので)行ってみたい。

 

 それにしても、中心的な建物を建築したというならわかるけど、これほど広大な都市をコルビュジエが建設していたなんて。それがインドという国で70年も経っているのもすごい。

 

 もちろんディテールがくずれている部分もあるけど、基本的な部分はコルビュジエの考えたままに残っている。


 これがインドと考えるなら奇跡のようなこと。それだけ、コルビュジエの計画が堅固なものだったということ。周囲の道路から、それぞれの住居地区の作りなど、かっちりとして、さすがのインド人も崩しようがなかったのだろう。

 

 その都市を知るだけで価値はあった。でも、映画の中に次々と登場するインド人にはうんざり。


 彼らの強烈なインドなまりの英語を延々を聞かされるだけでも勘弁してくれと言いたくなる。それに彼らの自慢げなロジック。


 ここが世界遺産に登録されたのはコルビュジエの力であって、インド人の力ではない。(上野の西洋美術館も世界遺産登録されている)それなのに、自分たちがユネスコに認められたような口ぶり。


 だから、インド人は苦手なんだ。

 TOHOシネマズ川崎の入るDICEビルに昨年オープンしたディスクユニオン。映画の合間の立ち寄るには最適な場所。


 川崎はシネコンが3サイトもある映画には良い環境の街。日曜日はここを選択することも多い。

 

 今週末も、映画の合間の時間に、行った。このエリアでは唯一のディスクユニオン。そのせいなのかオールジャンルが揃っている。洋楽、邦楽、ジャズ、ワールド、クラシックまで。CDもレコードも書籍も扱っているのはありがたい。

 

 その邦楽(J-POP)の特価コーナーで槇原敬之の「君が笑うとき、君の胸が痛まないように」を特価(100円)で買った。マッキーとかユーミンとか(時にはミスチルでさえも)爆発的にCDが売れているので(流通量が多い)意外に特価コーナーの常連だったりするのだ。(洋楽だとクラプトン)



  

 マッキーに関しては、格別なファンではないので、聴くのはベスト盤。オリジナルでは「君は僕の宝物」(これは傑作)を持っているぐらい。

 

 なので、このアルバムを購入して聴くまで、マッキーのデビュー曲は「どんなときも」だと思っていた。このアルバムには「北風」が入っていたので、これがセカンドアルバムだと勘違いしていた。

 

 デビューシングルは、このアルバムに収録されている「NG」。他には「ANSWER」も収録。デビューアルバムなのに、すでにマッキーの世界が確立している。


 彼が格別に優れているのは、作詞、作曲だけでなく、編曲も自身で手がけていること。この編曲がまたいいのだ。しかも、デビューから編曲を手がかけているのは、周囲もその才能を認めているからだろう。

 

 特価コーナーのアルバムを買ったおかげで、知った槇原敬之の音楽歴。


 ファンの人には叱られそう。でも、彼が特異な才能の持ち主だということは十分理解できた。