先日、とても面白い本を手に入れました。
能のダイナミズムというくだりで
『能では、求める倍音を出すために、音階までも歪める』
という一文です。
音階が歪ませるため。(相当割愛してます)
その理由をこう説明しています
異質な『間』をつくるその「間」の世界をあしがかりに
「異界への道を開く」というもの・・・
倍音で時間が歪むのです。
その間を切り裂くように、大鼓をつかう。
大きな倍音の変化は、空間も歪むのです。
これは、現実世界から、遠くへ連れていかれる感覚があります。
私が、三味線の倍音を「見た」のは衝撃でした。
「見えた」のですよね。あるはずのないものが「倍音」で見えた。
ブログを探してみたら、解説イヤフォンをはずしたのは
この倍音にひきずられたからかもしれないな、とわかります。
倍音によって、意識を異界へ飛翔させる。。。
わかります。
だから、練習する日々の空間も大切なのだと
確信したのです。
「耳を澄ます」そう、音って脳の情報処理なのか。
「音」と空間。
わかる。