「ねえ・・おふるある?」
?
「あるんじゃないかな?きいてごらん」
フフフ。
久しぶりに、耳にしたかわいらしい響き。
おふる。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
本当に仲の良い兄弟で
幼いころから
次男は、「おふる」という名前の「もの」を
いつも楽しみにしていました。
ほとんどが洋服でした。
洋服の事を「おふる」という名前と思っていたのでしょうか?
・・・・・・・・・・・・・
息子達の習ったバイオリンは
身長が10㎝伸びるごとに、楽器を買い替えていきます。
ざっくりです。
これも、おふる、と呼んで楽しみにしていました。
150㎝を目安に、フルサイズになります。
それまでは、1/16・・1/10・・1/8・・1/4・・
1/2・・3/4・・・
最後がフルサイズ4/4です。
7丁目で、やっと大人サイズです。
「ええっ!きょうから、おふるつかえるの?」
「いいの?」
と、長男に聞いたり。
あそびにきた学校の友人たちにも
「これ、にいちゃんの、おふる!」と
自慢していました。
・・・・・・・・・・・
さて、
久しぶりの「おふる」は、ビジネスバッグでした。
インターンシップの面接用なのでしょう。
長男は、物の管理が得意なので
慌てません。
「クローゼットの、左扉、中央・・・・に袋に・・」
とスラスラと言えます。
「あれ?あれ?」という事態はないです。
スーツやワイシャツは、
新調することをすすめました。
おふる、がお古ということなんて
とっくに知っているでしょうけれど
ごく、自然な会話に
なんだか、グッときたのでした。
余談ですが、
バイオリンもフルサイズは
1丁ずつ必要なのでした。
う・・そうだった・・と
最後に気づいたのでした。
だってピアノは1家に1台でしょう。