補習所の短縮 | 経理マンの働きながら会計士受験ブログ

私は上場企業での計数関連の仕事を長年やっておりましたので、補習所の短縮制度を使って、通常3年かかるところを1年で済ませました。

この短縮制度ってどうなの?
とたまに聞かれますので、少しだけまとめてみました。

1.  忙しさ 

3年分の授業、考査、課題研究を全て1年でまとめた取り終える(一切減らしてくれない)ので、ボリュームは多いです。
土曜日は丸々1日(朝9時〜夜8時まで)授業があったり、日曜日は考査があったり、それらが無くても課題研究で潰れることが多く、かなり多忙であることため、相応の覚悟が必要です。

特に、3月と7月は毎週のように考査があって、さらに課題研究も重なるので、地獄のような生活となります。

感触としては、補習所の短縮期間は公認会計士受験生の頃よりも忙しかったです。
飲みに行くのも結構断ってました。
さらに、土日もかなり潰れて、家族から散々ディスられ、精神的にも結構キツかったです。

私でも乗り切れたので、優秀な皆様は何とかなるかと思いますが、かなりキツイことだけは覚悟した方が良いです。


2. 挫折する割合は?

キツイにも関わらず、短縮申請した人はなんだかんだで1年でやり切る人が多いです。
(とはいえ、挫折する人も多少はいますが)
というのも、短縮生は社会人経験があるので、同時並行で進める能力が高いように感じますし、上手に仕事量を調整しているのではないかと思います。

ただし、考査の準備が終わらずに、追試で何とか単位を取り終える方も多いのです。
追試は8月後半〜9月にあるので、夏休みを潰して考査の勉強を進める訳ですが、追試代が1科目あたり1.5万円かかるので、痛い出費を伴うことになります。


3. 短縮のメリット

デメリットは沢山あるのですが、メリットはあまり思い浮かびません。
あえて言うなら、
・嫌なもの(補習所)はさっさと終わらせてしまいたい
・早く公認会計士登録したい(独立目的や税理士資格が欲しい等)
・論文式試験の知識が残っているうちに修了考査を受けたい(私の場合は知識が殆ど残ってませんでしたが)

といったところでしょうか

4. 短縮のデメリット

・超多忙で平日夜も土日もかなり潰れる
・修了考査の準備期間がかなり短くなって不利になる
・早く会計士登録したからと言って、監査法人や会計事務所での昇進、昇給とはあまり関係ない(ことが多い)
具体的に言えば、毎年修了考査に落ち続けていると一定の役職に就けないが、逆に早く受かったところで一気に飛び級するとは限らない
・特にeラーニングの授業は消化不良となり、考査とは関係のない科目はまともに聴かず、折角の勉強の機会が失われることになり、超勿体無い
・短縮手続が面倒臭い


ということで、メリットが少ないので、会計士登録を早く済ませたい、という方以外は、個人的には短縮を勧めません。
せめて、3年→2年の短縮が無難ではないかと思います。

特に監査法人勤務の短縮生の方から「こんなに辛い思いをしてまで短縮にする必要は無かった」と口々にするのを良く聞きますし、殆どの人が追試(課金)してギリギリ単位を取っています。

繰り返しになりますが、慎重に考えていただき、安易に短縮の道を選ばない方が無難だと思います。