瀬戸内国際芸術祭2025 春会期

男木島(おぎじま)

2025年5月5日(月)


 

4日目、最終日。今日は1日で男木島女木島の二島を巡ります。しかも夜に高松空港から東京に帰るので、朝イチ出発で夕方ギリギリまで使います。

 

 

フェリーは高松港⇄女木島⇄男木島という航路で、最初は遠い男木島から。

 

 

港に着くとすぐ前に観光案内所があります。


 

01 男木島の魂  ジャウメ・プレンサ

 

芸術祭の会場の島々の港にはシンボルになる建築やアートがあります。この建築は現代的でアート性も高いのに、周囲の景観と調和がとれています。周囲に広く水を配したのが効いています。



屋根の模様はいろいろな国の文字でできています。

 


02   タコツボル  TEAM男気


その名の通り巨大なタコツボです。瀬戸内海でタコというと明石のタコツボ駅弁を思い浮かべますが、男木島もタコは盛んなようです。この中を覗くとタコがいます。



次に見るのは芸術祭のシンボル的な作品のひとつ。

港からは離れた場所にあるので、海沿いに少し歩きます。



見えて来ました。人集りしています。こちらは逆光ですね。反対側から見てみましょう。

 

 

実はかなり白いです。

 

16   歩く方舟  山口啓介

 

山(島?)が海に向かって歩いているユーモラスな彫刻です。地方の芸術祭でその土地をモチーフに作品をつくるというのはありますが、どストレートな表現で笑えます。瀬戸内海の島々はひとつひとつが運命共同体ですからまさに方舟です。島がアートをのせて世界へ船出する姿に見えます。

 

 

この海の色、綺麗ですよね。少し落ち着いた調子の淡いグラデーション。私がこの芸術祭に訪れる理由はこの海の色を見たいからだと思います。アーティストなら誰もがこの色彩を作品に落とし込みたいと思うでしょう。

 

 

23  私たちの島  エミリー・ファイフ

 

こちらも島を作品にしました。形も正確に男木島を再現しています。島と海をひとつにした彫刻、オブジェ、インスタレーション。青の発色が強いので新しい印象を受けますが近くで見るとこの通り。

 

 

青、紺、グレーの古着を集め、細く切って制作したものです。

 



港に戻り街の中の作品を回ります。斜面に建つ家々の間に細い道が張り巡らされています。

見下ろすと海や島が見えます。

 

 

瀬戸内国際芸術祭の会場のうち、私が一番好きなのが男木島です。島の斜面に沿って建てられた家々の間の狭い道を登り下りしてアートを見て回るのが楽しい。




いい天気です。所々に花も咲いています。 


アートは人の住まなくなった民家を活用して展示しています。玄関から靴を脱いで家に上がると別世界に出くわします。

 


22 ゆめうつつ~ミライのワタシ  松井えり菜

 

作者は子供の頃、ウーパールーパーに似ていると言われていたそうで、そのアイデアをもとに制作した一種の自画像です。

 


こちらは島の伝承などを元に作りあげています。役者はいませんが舞台装置のような構造です。どのような物語が始まるのでしょうか。


 

07 ドリームフレンド  川島猛とドリームフレンズ  

 

これまでとは雰囲気の違う都会的で洗練された作品です。作者はニューヨーク在住。

 

 

 

08 アキノリウム  松本アキノリ

 

動く竹細工を用いた影絵とインスタレーション作品。手作りな感じがいい味を出していて癒されます。仕掛けもさまざまで音も出ます。

 

 


 

15   部屋の中の部屋  大岩オスカール

 

なぜ横向きに撮影したのか?と思うかもしれませんが、実はそのまま撮影しています。この作品はビックリハウス(聞いたことがあるでしょうか。)になっていて、部屋を横に倒して制作された和室です。ちゃぶ台や座布団は壁(畳?)に張り付いています。部屋が大事なのか、瀬戸内海を描いた襖絵が大事なのか迷うところです。

 


14   漆の家  漆の家プロジェクト


文字通り、漆の家です。壁も床もすべて漆を塗ってています。別に全面漆黒の部屋もありました。表面が鏡のように光を反射して写真がうまくとれないので、こちらを上げます。



作り手の意図としては熱伝導率の低い漆は暑い日もひんやりした感触になるという話なのですが、私には隙間のない空間で息が詰まるような感覚でした。


18   男木島パビリオン  大岩オスカール+坂茂



建物は建築家、坂茂。東日本大震災で有名になった

紙パイプのお家です。



大岩オスカールの絵画です。実際の外の海の景色を背景に、大きなガラス戸には海の生き物たちの絵が描かれています。


 

03  生成するドローイング ー日本家屋のために2.0       村山悟郎


部屋の全面に、生き物を想起させるような形の模様がところ狭しと描かれています。




増殖を続けて建物を埋め尽くす勢いです。



島を歩いているとこれでもかってという勢いで咲いている草花をよく見かけたので、そんな姿に触発されたのかもしれません。


ということで男木島の作品はコンプリートです。やはり3〜4時間かかります。



できれば、女木島行き11:00発の便に乗りたかったのですが12時を過ぎています。次の便は13:00発。



少し焦ってしまったので、もっと落ち着いて島の魅力に触れることができれば、尚良かったです。


次は女木島です。



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