高野山 三大聖地

2024年5月1日(月)



前回に引き続き、世界遺産を巡る旅です。今回は弘法大師空海が開いた高野山。


京都から近い比叡山とは比べると遠かったです。引き続きバスツアーですので、滞在時間は4〜5時間程度、三大聖地を巡ります。


高野山の三大聖地とは


  • 奥之院
  • 金剛峯寺
  • 壇上伽藍


高野山のガイドの方のご案内で見て周りました。



  奥之院

弘法大師が835年に入定した場所です。ここに至る参道には歴史に名を残した方々のお墓があります。


法然上人のお墓


他宗派、宗教も受け入れるのが高野山。苔むす墓石、高くそびえる杉の木が積み重ねた年月を感じさせます。


織田信長のお墓


豊臣秀吉のお墓


織田信長や豊臣秀吉のお骨はここにはありません。ガイドの方の説明では、本来なら供養塔と呼ぶべきところを、生前から高野山で弔われたいという話もあったそうで、お墓としているそうです。


御廟


手前の橋から先は撮影禁止です。奥に見える建物が御廟。空海が入定して今もそこにいる場所です。


運良く二人の僧侶が弘法大師の食事を入れる箱を持って出てくるのと出会いました。1200年間続いている「生身供(しょうじんぐ)」という儀式です。1日に2回食事をお届けしてます。


ただ届けるだけではなく、お経をあげたりするので出入りの時間はまちまち。ガイドの方も何時に通るかはわからないそうです。ご縁を得ることができたのは私の普段の行いが良いからでしょう。



  金剛峯寺


高野山は全体が一つのお寺であり、その名称は「総本山金剛峯寺」と呼びます。そして「金剛峯寺」は、総本山金剛峯寺の中の寺院のひとつです。


ガイドの方が誤解のないよう念入りに説明されましたので、忘れないように記しておきます。


石庭


たしか日本でもっとも広いと石庭と言っていたような。置かれた石は雄と雌、2匹の龍を表しているそうです。


参拝時間が短く、ガイドの方は撮影OKの石庭や内部を中心に説明しました。狩野探幽など多くの障壁画には一言も触れず。



千住博 障屏画 断崖図



かわりに唯一撮影OKの千住博の襖絵は時間をとってくれました。


千住博 障屏画 瀧図





  壇上伽藍

壇上伽藍は空海がこの地で最初に諸堂を建立した場所と言われています。


金堂



1200年以上の歴史において重要な行事はここで行われてきました。


大塔


大きい。二層が円形なのが特徴的。先端が雨で霞む高さ。内部も壮大。大日如来とそれを囲む仏、太い柱、立体曼荼羅が圧巻でした。昭和の初めに再建。大林組。


三鈷の松


空海が唐の国から投げた三鈷杵(さんこしょ)がここの松に引っかかっていたことから、ここに寺院を創建することに決めたそうです。


まさかねえ。。。当時の人も信じていないと思います。こんな立派なお寺を建てる技術をもつ人がそんな話は信じないでしょう。できることと、できないことがあるのがこの世の道理ですから。


中門


火災で焼失していたものを高野山開創1200年大法会の記念事業として2015年に再建。こちらも大林組。



御影堂


弘法大師の御影を置いてあるので、御影堂と呼ばれます。障子に見える四角い黒い穴は覗き窓で、中の様子を眺めることができます。




あいにくの雨模様でしたが、逆に雰囲気があって良かったです。歴史の重み、総本山の持つパワーのなせる業でしょう。



コラムのタイトルの「三大聖地」は旅行ツアーのタイトルで、ガイドの方も三大聖地の理由を説明しくださいました。しかし金剛峯寺がなぜそのひとつか忘れまして、ネットを調べると金剛峯寺を外して二大聖地となっていたりして、あれ?となりました。


それでも金剛峯寺にはアートファンの私には見逃したものがたくさんあり、あらためて一人でゆっくり見に来ようと誓いを立てるのに十分な場所でした。

不信心で恐れ多いですが興味としては、美術7:仏教3くらいのバランスでしょうか。それでも信じてもいない西洋のキリスト教美術を見る態度に比べれば、宗教的にはポジティブかと。

 

次に来る時は、数日間宿坊に泊まりゆっくりまわるつもりです。



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