建立900年 特別展「中尊寺金色堂」

東京国立博物館 本館特別5室

2024年2月1日(木)



岩手県平泉にある中尊寺金色堂。


1124年奥州藤原氏清衡(きよひら)公によって上棟されました。今年で建立900年ということで特別展が開催されています。


平泉に訪れたことはあるのですが、建物の中に建物があり、ガラス張りになっていて近寄って見れないので、今回近く観れるのを楽しみにしていました。


金色堂には、阿弥陀3体、天2体、地蔵6体、合わせて11体を一まとまりとして、それが3組、合わせて33体が鎮座しています。


今回はそのうちの1組、藤原清衡の安置されている中央にある11体が上野までやってきました。なんと11体すべて国宝です。



阿弥陀三尊像(あみださんぞんぞう)

  • 阿弥陀如来坐像(あみだにょらいざぞう)
  • 観音菩薩立像(かんのんぼさつりゅうぞう)
  • 勢至菩薩立像(せいしぼさつりゅうぞう)

地蔵菩薩像(じぞうぼさつぞう)



二天像(にてんぞう)

  • 持国天立像(じこくてんりゅうぞう)
  • 増長天立像(ぞうちょうてんりゅうぞう)


実際に近くで見ると意外に小さかったです。金色堂のあの豪華な装飾の中で見るのとは印象が違いました。やはり現地で見る方がよいですね。



紺紙金銀字一切経(こんしきんぎんじいっさいきょう)

 

中尊寺経とも呼ばれます。これまで何度か観たことがあります。その名の通り、紺の料紙に金の文字と銀の文字で写経したお経です。仏の絵図も入っています。とても状態が良く、鮮やかな深い紺に金と銀の文字が輝いています。平安時代のものとは思えません。


ここに展示されているのは1巻ですが、実は全部で5400巻あると言われています。こちらも初代藤原清衡公により作られたもので、完成に9年を要した大事業でした。4200巻余りが高野山に伝わり、中尊寺には15巻が残っているのみです。


平安時代のお金のある貴族はみなこのような贅沢なお経をつくり、寺に奉納しています。東北にこれほどの富がある時代があったというのは驚きです。



今回、展示数に対して国宝の比率が高い展覧会なので、ひと通り頑張って見ました。基本的には確実に平安時代のものであるというところが、ポイントな気がします。



他に見どころとしては、金色堂内部の8K映像。なんだかNHKの宣伝みたいですが、

大型スクリーンで金色堂内部の映像を見ることができます。かなり没入感が高く、本物を見なくてもいいのではと感じられるレベルになっていました。



最後に金色堂の再現模型。こちらは撮影自由です。






完成して間もないのか、キラキラでした。内部の豪華な柱と台座も装飾が再現されていました。


現地もガラス越しでなければ、こんな風に煌びやかに見えるのでしょうね。


落ち着いたら、平泉にもまた行ってみたいと思います。


 

 

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