東京オペラシティアートギャラリー
収蔵品展075 寺田コレクションより
彫刻家の素描・版画
2023年1月22日(日)
収蔵品展を取り上げるのは初めてかもしれません。
東京オペラシティアートギャラリーに
Sit, Down. Sit Down Please, Sphinx.:泉太郎
を観に来たのですが、待ち時間ができ合間に見た収蔵品展に心が動きました。テーマは、タイトルの通り彫刻家の素描・版画の展示です。
舟越保武
最初の展示室の左手の壁の中央に彫刻が2点ありました。
31 アンナ
35 聖クララ
船越保武はカトリック信者でもあったので、作品に真摯さ、誠実さ、が滲み出ていると思います。現代アートのホワイトキューブに置かれたことでその個性が際立って見えたのか、やはり作品の力だったのか。その辺は時間を置いて自分の感覚を確認したいと思います。でもきっと、この作品の前で足を止めることになるでしょう。
舟越桂
舟越桂は舟越保武の次男です。タイプの違う現代的な表現をするので、親子で真向かいに展示するのもどうかと思いましたが、この後の展示は人物像がないので、他意はなくジャンルでまとめだけのようです。
13「午後にはガンター・グローヴにいる」のためのドローイング
15 音の中へ、私の中へ
16 遠い鏡
25 冬の言葉
青木野枝
六本木クロッシングに作品を出展していました。鉄の円い輪をたくさん組み合わせた大型の立体作品で、物質の素材感を重視するアーティストですが版画だとこんな感じになります。
05 水冠 9
08 鎖玉 3
09 薬玉 4
保田井智之
56 心臓の箱
木製の人体の彫刻に金属で作った衣服を重ねています。坊主頭に高い襟。宗教の坊主、僧のような出立ちです。
上半身は丸みを帯び横から見ると心臓のようなフォルムにも見えます。心臓を入れるための人形の形をした箱なのか、心臓を擬人化したものなのか。
独特な生々しさが臓器に通ずるところがあります。身体から臓器を生のまま取り出したら顔がついてて「よろしく」と声をかけられた、そんな感じでしょうか。(どんな感じだ。)
この他に、抽象の素描・版画が多く展示されていました。時間があれば、足を運んでみて下さい。
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