クリストとジャンヌ=クロード "包まれた凱旋門"
21_21 DESIGN SIGHT
2022年6月19日(日)
2021年9月、フランス パリのエトワール凱旋門が丸ごと布で包まれました。
現代美術アーティスト、クリストとジャンヌ=クロードの作品、
「LʼArc de Triomphe, Wrapped, Paris, 1961–2021(包まれた凱旋門)」
です。
世界各地で大きなプロジェクトを実現してきた二人が、構想から60年かけて完成しました。
2021年9月18日から2021年10月3日から約2週間の展示に至るまでの準備の様子を、豊富な映像と関係者のインタビューで展示しています。
ドキュメント映像が大型スクリーンで映され、梱包に使用した布とロープで壁を装飾しているので、これまでのクリストの展覧会の中で最も作品の大きさを体感できる展示となっています。
このプロジェクトが実現した時点では他界していたクリストとジャンヌ=クロードのコメントの映像をあえて排して、周囲の人々の言葉でアーティストの偉大さを浮き彫りにする構成です。
二人の作品の凄さは大きいことです。大き過ぎて地域住民、役所、官公庁まで巻き込んでの制作となります。しかしこれほどの大きさにも関わらず、宗教的、政治的、メッセージはない。あくまでもアーティストや想像だけが存在の根拠。
ではなぜこの作品を大きいと感じるのか?
クリストによると、
「無用の長物だから大きく感じる。」
アートとは「究極の無駄」という人がいます。全く腹の足しにならない。
それでも多くの人の共感を集め、プロジェクトは実現する。そこに多くの人が集まる。この圧倒的な結果を見ると、アートは無駄ではないと実感できます。
情熱をよすがとして、ひたすら前を向いて進み続けたクリストとジャンヌ=クロードという、唯一無二のアーティスト、必見の展覧会です。
2021年9月17日
遂に実現!「梱包された凱旋門」クリストとジャンヌ=クロード | アートコラム Conceptual Cafe (ameblo.jp)
2020年12月19日
映画「クリスト ウォーキング・オン・ウォーター」 | アートコラム Conceptual Cafe (ameblo.jp)
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