2020イタリア・ボローニャ国際絵本原画展

板橋区立美術館

2020年9月5日(土)

 

 

 

久しぶりに板橋区立美術館に行きました。毎年この時期、8月下旬から9月にかけて、イタリア・ボローニャ国際絵本原画展が開かれます。今年はコロナでイタリアでの開催が中止となったため、日本が世界初公開です。

 

 

今年はポスターもマスクに手洗い、ソーシャルディスタンスになってました。

 

 


 

 

展示作品は5点1組。原画ごとにコピーがそえられています。これは応募のフォーマットがこうなっているからで元の絵本に他に絵があっても5点のみの展示となります。

 

世界中から応募があるのでテーマ、技法も様々です。描き方や色使いもその国の特色が出ている作品もあれば、画家の独創性が出ている作品もあります。アートではないので、1つ位は気にいる作品が見つかるのではないでしょうか。

 

私の印象に残った作品を挙げます。まあ、備忘録です。

 

・ホアキン・カンプ「あることないこと」アルゼンチン

イラストタイプの作風で、墨とアニリン(黄色)の二色で描いているのに、単色だと感じさせない上手さ。

 

・トン・ジャム「沼」中国

グアッシユ、デジタルメディアを用いて墨のような透明感のある水中の描写が綺麗。カタツムリが沼でお家を探す物語?

 

・ラム・キンチョイ「未来を夢見て」中国・香港

傘を持ちマスクを着けて権力と戦う人々のモノクロームプリンティングの絵。応募した時期は国家安全維持法の成立前だから政治的メッセージであることは疑いないが、象徴的な雰囲気があり作品性が高い。

 

・ファン・クリストバル・デラ=ヒル「街はだんだんよくなる」スペイン

驚異の色鉛筆点描画。みんな立ち止まって見てました。是非美術館に足を運んで見てください。原画でなくては感じられない良さのある作品です。

 

・シン・アミ「ねずみが行く:ロンドン」韓国

見ていて楽しい。ロンドンの有名建築紹介絵本。ネズミたちの描き方が安定していてベテランっぽい。他の多くの韓国の入選作品とはタイプ。

 

特別展示として視覚障害者向けの作品展示がありました。本来なら触って見ることができるはずが、できないのは残念でした。

 

久しぶりに紙のチケットもらいました。今はどこもネットで登録で何も残らないんですよね。この展覧会はいつも遊び心のあるチケットを作るので楽しみにしてます。