鴻池朋子 ちゅうがえり
ジャム・セッション 石橋財団コレクション×鴻池朋子

アーティゾン美術館

2020年8月30日(日)
Tomoko Konoike FLIP, Jam Session Ishibashi Foundation Collection × Tomiko Konoike, ARTIZON MUSEUM
 

今年リニューアルしたアーティゾン美術館にやっと行ってきました。かっこいい美術館です。力が入っています。今後の活動が楽しみです。
 
アーティゾン美術館はこれから年に一回程度、作家と組んで新しい企画展を行うそうです。
今回は鴻池朋子。多彩な表現手法の現代アートです。
 
フロアのど真ん中には、襖絵と滑り台で構成された巨大なインスタレーション。円形に並べられた襖絵には、闇に飛び散る欠片、地球(?)の断面、月(?)、海、巨木、荒れ狂う無数の竜巻と、世界の誕生から破壊のような壮大な世界がモノクロで描かれています。滑り台を使うとこのカオスのイメージに一気に飛び込むことができます。
 
その回りに絵画、立体オブジェ、制作活動記録などが展示されています。別の部屋にはテーブルランナーのプロジェクト、映像作品、毛皮のインスタレーション。順路はなく自由に見てまわるレイアウトです。
 
作品は色々あります。生き物、動物、自然、に関連したものが多いです。私の印象に残ったのは本物の毛皮を使った作品。毛皮の存在感がありすぎて、アートという感じがしないくらい。何かを表現しようというより、存在したという重みをいかに美術館に持ち込むかということに焦点かあるような。
 
今回の企画展はいい意味で予想を裏切る大胆な展示でした。以前のブリジストン美術館ではなかなか現代アートの展示は難しかったと思うのですが、これからかなり期待できそうです。