永遠のソール・ライター
Bunkamura ザ・ミュージアム
Forever Saul Leiter
Bunkamura
2020年2月10日(月)
私にとっては楽に観ることのできるタイプのアーティストでした。
作品の背景や、隠された意図を読み取っていくことせず、パッと観て、十分面白いからです。
対象の切り取り方を工夫したり決定的瞬間をとらえるために、街を一日中ぐるぐる歩き回り、雨が降りだしたらガラス越しのシャッターチャンスを探して、嬉しそうに表に出るソール・ライターの姿が目に浮かびます。
ソール・ライターの写真は、対象を単純にメインに配置しない変則的な構図ですが、それが今の日本で人気なのは、ケータイやスマホ、デジカメが身近な道具となったからだと思います。
日常的に撮影していれば、自分の撮る写真とライターのそれとは、全く違う作品であることが一目瞭然です。一般の人の写真を見る目が肥えてきたことを、ソール・ライターの人気が示していると思います。