今年は「横浜開港150周年」ということで記念すべき年となった。5ヶ月間にわたり「開国博Y150」というテーマイベントも開催され、それも9月27日をもって無事!? 終了した。

えっ、そんなのやってたの?? という人もいるであろう。それほど注目度が低い催し物だった。

この横浜開港150周年に向けていくつかの本が出版されたが、ヨコハマ各所を紹介しているタウン誌的なものが少なくない。

その一方で“読ませる本”となると、ヨコハマでもっとも歴史があるとされる「伊勢佐木町」をテーマとしたものが主流を占める。

伊勢佐木町は開港から20年ほど経った、いまから130年前に街の原型ができ、関東屈指、いやっ我が国最大の繁華街だった。いまでこそ、あらゆる情報は東京めがけて一極集中の様相を呈するが、当時は主に舶来の文化・芸術・産業などはヨコハマにめがけて集まってきた。

そのなかでも、もっとも歴史のある伊勢佐木町にはさまざまなものが伝来してきて街に繁栄をもたらした。だから開港150周年というと伊勢佐木町を抜きにしては語ることができず、この記念すべき年に発刊された“読ませる本”は「伊勢佐木町モノ」が中心となったのだ。

以下に、今年の開港150周年にちなんで発刊された本のうち、タウン誌的でないもの3冊を掲げておく。その最たる本は一番目に掲げた拙著であり、ある事象についてたいへん奥深いのは三番目に取り上げた本であろうか。

<1>
『ヨコハマ伊勢佐木町 復活への道』
             (山田泰造・著 日本経済新聞出版社)
<2>
『OLD but NEW イセザキの未来につなぐ散歩道』
         (イセザキ歴史書をつくる会 神奈川新聞社)
<3>
『消えた横浜娼婦たち――港のマリーの時代を巡って』
                 (壇原照和・著 データハウス)


ちなみに、<2>を編集協力した櫻井裕さんも、
<3>を執筆した壇原照和さんも拙者のライター仲間である。
「開国博Y150」が9月27日(日)で終了した。当初計画の見込入場者500万人に対し、実際に足を運んだのは124万人、ほぼ4分の1だった。あまりにも悲惨な結果に終わった…と喧伝されている。

そのため、当イベント中に辞任してしまった中田宏前市長の責任を問う声があちこちで聞かれる。それも理解できよう。

でも、「開国博」期間中、このイベントを目当てにヨコハマには例年にも増して多くの人々が訪れた。そして、ヨコハマの魅力を大いに満喫した。なにも有料のテーマパークに入場しなくたって、ヨコハマというところは結構楽しいところじゃないか――多くの人たちがそう思ったにちがいない。

開国博の入場者数が当初見込みの25%にも満たなかったと騒いでいるが、お金のかかるイベント会場に行かなかったのは、それだけヨコハマ自体が“無料のテーマパーク”となっているからだ。

いくら入場者数が予定よりも少なかったとはいえ、「開国博」の開催を契機にヨコハマの魅力を周辺地域の人たちに大いにアピールした。それとともに、地元住民にも、ヨコハマの都市としての高い潜在力を再認識させたはずだ。

なにも、少なかった入場者数だけを見てイベントが失敗だったと決めつけることはない。ちょっと視点を変えれば意義ある開催だったのである。

シルバーウイークとやらも23日が最後、世間では5連休だと騒いでいたが、サラリーマンではないオレにとっては関係なし。いつものように仕事をこなす。それでも、最後の日ぐらいは野球でも…ということで家内、息子を連れだって家族3人で横浜球場に向かった。

連休が何日か続くときは、最終日は家でゆっくりと過ごすというスタイルがすっかり定着しているのか、前日、前々日に比べると客足は鈍いらしい。それでも、3万人は入るこの球場に2万3千人が押し寄せた。だが、喜んでばかりいられない。

ホーム、ビジターに分けると1万5千人ずつ、そのうちビジター側はほぼ満員、ということは、横浜ベイスターズファンは8千人から9千人というところか。なんとも寂しいことではないか。

3塁側、レフト側のビジター席に陣取るのは阪神タイガースファンだ。昔は読売ジャイアンツ(巨人)が対戦相手となると多くのファンが詰めかけた。ところが最近は阪神と試合をするときのほうが明らかに観客が多い。

ここ横浜球場だけではなく、神宮球場、広島球場、ナゴヤドーム……どこへいっても半分をはるかに超えて阪神ファンで埋め尽くされる。
(いやっ、広島と名古屋はそうでもないか…)
フランチャイズ制では主催者側の“総取り”となるので、営業的には喜ばしいことだが、地元球団にとってはなんとも情けないことではないか。

さて、白、黄色、ピンク、ビジター用のグレーというように、いろんなレプリカユニフォームを着た熱心な阪神ファンが一糸乱れぬ声援を送る。それに呼応するかのように1回表から阪神が猛攻を開始、2回を終えてすでに6対0、タイガースが完全に主導権を握っていた。そして勝った。

ビジター側はすっかり“お祭り”騒ぎとなる。それはどこの球場へいっても同じ。対阪神戦は球場の半分が「エンターテインメント劇場」と化すのだ。それが楽しくて阪神のファンが増えていく。そして阪神の試合があれば球場に足を運ぶ。こうした好循環が作用して、ホームゲームの観客動員数は巨人でなく阪神が第1位、またビジターにどこの球団を迎えたとき観客が多くなるのかについても同様だ。

そんな姿を目の当たりにしているベイスターズ球団関係者は年間に12試合ほど行われる阪神戦をもっと研究して「どうやったら人気チームになれるか」知恵を絞ったらいい。

人気が出れが実力も備わってくる、実力があれば人気が出てくる…そのいずれもが正解だ。いまや12球団でナンバーワンのどん底、体たらく、これ以下はないんで、思いっきり改革を促したい。

優勝するかも…という状況になると“にわかファン”がとたんに増えてくる。1998年、38年ぶりの優勝時がそうだった。そして優勝の翌年も翌々年も優勝、あるいは優勝を争うようになってくると“にわかファン”が固定ファンと替わっていく。でも1998年の優勝後、また元の弱小球団にもどっていった。

そうならずに、この「ヨコハマ」という極めてブランド力の高い街に常勝チームができればより一層、この街のイメージアップになることは間違いない。

ところで、横浜×阪神戦、1塁側・3塁側、どちらで見てたかって?もちろん3塁側だ。ここ数年、3塁側のスタンドに何度きたことか。実は、拙者は阪神ファンなのである。

9月初め、甲子園でのヤクルト3連戦にも遅い夏休みをとって出かけたほど。息子なんぞはプロ野球に興味を抱いたときから“虎キチ”で、関東地区では昔は誰もが歩む“巨人ファン”を経験してないのだ。

そういう世代がいかに多くなってきたか、きのうの横浜球場・3塁側およびレフト側を見ればよくわかる。ベイスターズ関係者はその理由を掘り下げ分析して、新たなファン獲得に邁進してほしいもの。

横浜が優勝しそうだ――そういう展開になったらオレも1塁側に移っちゃうかも・・・!?  いやっ、きっとそうするよ!
日本人の「判官びいき」というのはすごいんだよ~。もともとヨコハマの街が好きなんだから・・・