義父公爵と幼妻 立花実咲


これは、とっても幸福な物語。

義兄妹のお話の次は、義父妹のお話です。年の差萌え…!
と言っても、義理のお父様はとても若いんですが。

幼い頃に両親を亡くしたエミリアは、後見人となったスタンリーと家族として絆と愛情を深めていきます。
まずこの「家族」として2人がかけがえのない存在になっていった過程がすごく丁寧に描かれている作品でした。
スタンリーは過去に一度、婚約者に裏切られているんですが、その傷をそっと慰めてくれたのは幼いエミリア。
支え合って生きていた、2人の健気さみたいなものに胸がほんわかします。

とにかくこのお父様がイケメンで甘くて優しくてかっこいいんです。
エミリアは、本当はお父様が一番好き!という自分の気持ちに気付きながらも、
大好きなお父様のために立派なレディになり、素敵な相手を見つけようと決心します。
お互いの幸せを願うがためのすれ違いが続き、切ない。

自分がお父様の将来の邪魔になるかも、と思い悩むエミリアの姿はとても健気で、
気持ちを殺してお互いに「家族として」の愛を伝え合うシーンは、切なすぎて胸が苦しくなります。

すれ違いが長く続き、切なかった2人のストーリー。ラストの幸せなシーンは、ぐっと胸が熱くなります。

そしてこの話、脇役がいい味を出してます。
スタンリーの叔母さんも癖がある人かと思いきや、結局2人を暖かく見守ってくれて…
2人の幸福なラストシーン、読んでいるこっちが嬉しくなるようで、涙を誘います。

切なくも暖かい、とても幸福な気持ちになれるお話でした。


立花先生の作品を読み漁っているこの頃ですが、その中でも一番好きな作品になりました。

歪んだ恋というのがテーマらしいんですが、もうぴったり、そうとしか表現のしようがない物語です。

ある王家の義理の兄妹のお話です。(義理、というのは物語の中盤に明かされるんですが)この義理、とか、疑似家族的なものが好きな私はわりともうそれだけでごちそうさまです。
お兄様に憧れのような淡い恋心を抱く純真で美しい妹姫アシュリーと、妹を優しく見守るお兄様サディアス。いやほんとにごちそうさまです。
前半はそんな甘いHシーンや妹姫の絶大な信頼感を感じるストーリーが続くのですが、そんな中でも兄のサディアスは、どこか仄暗い印象があるんですよね。
その謎が徐々に明かされていきます。

アシュリーは大好きなお兄様に愛されて抱かれていたわけではなかった、ということに心を壊してしまいます。
サディアスが事実を告げ、アシュリーが苦しむこのシーンが辛すぎて…
アシュリーがとても可哀想なんですが、ただそれ以上にサディアスが苦しみ続けたいたのだろうな、と思います。
愛したいのに愛しきれない、といった葛藤というか。憎いという気持ちを、愛情が邪魔をしていて、もちろんその逆もあって。
なんなら、アシュリーに許されたことも、サディアスにとってはある意味苦しみだったのかもしれません…。

「歪んだ恋」がほんとうにぴったり。
全体的には仄暗く、切ない重たい独特の雰囲気ですが、その分ラストのハッピーさがぐっときます◎

幼馴染で初恋で身分差でと個人的にツボワードが満載な作品。
初恋を大事にし続けているヒロイン(&ヒーロー)ってほんとに好きなんですよ。その想いが長ければ長いほど切なさが増していいです。

こちらのお話は、幼い頃の一時期を共に過ごした二人のお話。事情があって、途中から離れ離れになってしまうんだけど、お互いにその想いは宝物のように大切にしていたんです。
けれど、ヒロインの家が没落しかけ、そのためにヒロインは自分を見初めてくれたお金持ちと結婚することを決意します。大切な思い出を胸に閉まって…

っていうもうこの序盤からそうとう切ないんです。

そのヒロインを救ってくれたのは、幼き日の初恋の彼。
彼はなんと、国の後継となっていました。いろんな事情があって、一時をヒロインのお屋敷で過ごしていただけなんですね。
初恋の彼と再会した!と喜ぶ間も無く、幼いころには存在しなかった身分差という壁が二人を阻んでいます。
何度も何度も身を引こうとするヒロインの葛藤が切ないです。
過去、身近な存在だっただけあって、この身分差というのがとっても辛い。
読んでいて胸がキュンキュンします。

身分差も幼馴染も初恋もピン!ときた方にはオススメです。

あ、あとこの作品の王子様はほんっとに甘くて優しくてキラキラしててかっこいいんです!
あまあま王子だいすき・・・。

S系の甘いご主人様と、意地っ張りなメイドの話、ということにはなるんでしょうが、ヒロイン(メイド)の女の子は、実は名家の令嬢。よくしらない相手と結婚するのなんて絶対に嫌!と、お見合い(予定)の相手のお屋敷にメイドとして忍びこむことに。

というお話なんですが、ヒロインの行動力があるので、退屈せずに一気に読み終えることができました。
美青年でお金持ちで(ちょっとSだけど)基本的には甘くて優しいという完璧な人なんですが、ちょっとクセのあるお見合い相手にどんどん惹かれていくヒロイン。
手を出されからかわれ、腹を立てつつも、「他のメイドにもこんなことする人なのかしら」みたいな不安がよぎるあたり、もう恋しちゃってます。
もういいよ!結婚しちゃえよ!!!と思うんですが、自分の身分を隠して働いている主人公は、どうしても自分のことを打ち明けられないんです。
その上、実はお見合い相手の彼にもちょっとした隠し事があって…という展開で、
偽りからスタートした恋ならではのすれ違いがすっごく切ないです!

ストーリー自体はテンポよく、さくさく読み進められて非常に読みやすい文体でした。
メイドに萌えたりすれ違いがお好きな方にはぜひオススメ。

ラストはタイトル通り、とってもハッピーなので幸せな気持ちになれますよ♪

「宮廷舞踏会のシンデレラ」ティアラ文庫
立花実咲先生

年下王子様×貧乏貴族のヒロイン。
貴族なんだけれどもお金がなくて、慎ましい生活を送ったりきちんと働いていたりする
ヒロインとその父親。
苦なくその生活を受け入れ、というよりむしろ馴染んでいる庶民派のヒロインに好感が持てます(笑)
こう、(美人なんだけれども)素朴というか、性格がまっすぐしているヒロインって見てて気持ちがいいですよね。

↓ねたばれ含みますー

ダンスを教えて!という理由でヒロインを自分の手元に呼び寄せる王子様。
実はその1年前に二人は出会っていて、すでにお互い恋に落ちていました。
だけど、ヒロインは自分の家を恥じて名前を隠し、王子様は国の後継なので
やはり名前を偽り・・・と「偽り」と「嘘」からスタートした恋でした。
お互いの正体を隠したままの恋。
王子様は基本的にはヒロインに甘いんだけれども、ちょっとS系になるときもあって、
そのS系のラブシーンが萌え!
身を引こうとする主人公の葛藤が切ないです。
いや、これが身分差ものの醍醐味なんですけど・・・!
ただ甘いだけの王子様ではなく、S系だったり腹黒だったりする、
なんとも愛おしい年下の王子様でした。
身分差というキーワードに萌える人にオススメの一冊です。