篠原夏希① | 黒き双龍(銀魂夢小説)

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た………かすぎ………





待ってろよ…






今…あたしが…殺してやるから…





沖田:おーい、篠原ー

そんなふざけた声に起こされて、あたしは飛び起きた。

時計を見ると、沖田を起こしに行くはずの時間をとうに過ぎている。

あーあ、やっちゃった…

夏希:すみません沖田隊長。

沖田:ったく…何で起こしてくれるはずの女を起こしにこなきゃいけないんでィ。

大きなあくびをすると、出ていこうとする。

夏希:でも珍しいですね、起こしに来てくれるなんて。

沖田:あ。言い忘れてたけど、起こしに来たのは土方さんに言われたからだぜィ。
そうじゃなきゃ誰が来るか。

夏希:殴ったろか。

沖田:早く男装しろィ。
もう集まってんぞ。

夏希:え!!?
(しまった、起こしに行く時間以前に朝礼始まる時間まで過ぎてた!!)





土方:おせぇぞ!篠原!

夏希:すみません…!

その様子を見てニヤニヤしてる沖田と、切腹しろと言ってイラついている土方さんを見ていると、また今日も変わらない1日が始まるのだと実感した。

肩に届く黒髪を上で束ね、みんなと変わらない隊服を着れば、もう男と変わらない。

ただ、胸のふくらみはどうにもならないので、仕方なくサラシを巻いているが…

近藤:じゃあ、始めるか!

近藤さんが座り直し、朝礼が始まった。

近藤:実は今日、こんな事をしている暇はないほど幕府は緊迫している。
どうやら、江戸内に数人の攘夷派…いや、高杉一派か紛れ込んだという情報が入った。

びくりと体が反応した。

まっていた。この時を。

震え出す体は武者震いなのかは分からない。

近藤:そこでだ。今日はいつもより大人数で見回りを…

夏希:一番隊にやらせてください!

隊士達:ハァ!?

確かに見回りはつまらないと言って隊士達には不評だ。

でも、高杉を捕まるために協力してもらわなきゃ。



篠原夏希② に続く→