先日、人材派遣業(比較的大手)の所長さんと話をする機会がありました。景気が悪くなってからは、製造業の派遣依頼は全く引き合いがなくなってしまったとのことです。それに代わるレベルまではいかないようですが、着実なニーズと派遣実績(売上)につながっているのが、保育士や介護職という福祉の分野だそうです。
へぇ~。と聞き流してしまえばそれまでなのですが、福祉の業界に本当の意味で人材派遣はなじむのでしょうか?人材派遣は労働力の適正な調整に一役買うという大儀があると思います。しかし、低賃金に苦しむこの業界で、人材派遣を活用した労働力の上手な調整はハードルが高いと感じます。運営者のレベルがそれなりに高ければいいのですが・・・
例えば、夜勤です。人材派遣のスタッフに夜勤を依頼します。正社員と派遣スタッフで、提供する労働に差がありますか?同じ仕事をするのに、
・片方は安定的な雇用が約束される正社員
・片方は期間を限定され雇用が不安定な派遣社員
同じ仕事するのに、なんでだよ?という気持ちになるはずです。じゃあ、正社員は夜勤をします。派遣社員は夜勤をしません。ということにしましょう。その場合は、正社員は手当てや給与アップを要求すると思います。しかし、給与をあげるだけの余力は施設側にはありません。つまり、提供される労働を適正に調整するには、賃金以外の様々な調整が必要だと言えます。
パートタイマーも同じでしょう。契約社員も同類です。不景気な社会を乗り切るためには賃金カットも必要だと思います。しかし、運営責任者として必要な努力をしたのか?単に経費削減として人材派遣を利用するのであれば、それは不幸な労働者を生むことになります。
派遣法の改正で、硬直的な労働市場になってしまうかもしれません。それはできれば避けるべきだと思いますが、人材育成や労務管理ができない経営者がいる限りは労働者を守るための施策がとられるのでしょう。愚かな経営者と言われないように努力しなければなりません。
労働者の生活を守り、同時に可能性を信じて伸ばしていく!そんな経営者が残る社会になって欲しいと思います。それが国力を高め、経済活性につながるのですから。。。