(つづきです。)
病院についたら助産師さんが待ち構えていて、
ストレッチャーとかで運ばれる勢いですぐにバタバタ入院になると思ってたら、
とにかくとにかく普通に対応される。
今日から入院ですねー、検尿と血圧体重お願いします、と、
普段の受付と同じ台詞を吐かれる。むしろ座って診察開始時間を
待っててくださいみたいな雰囲気。
あの、陣痛きてること知ってはります?(手のひらを差し出すポーズで)
と言いそうになったけど、人見知り故そんなこ言えるわけもなく、従う。
その間にも何度か陣痛。尿検査のトイレなどで痛みに耐える。
すると、痛み始まってるんですよねーと言われながら助産師さん登場、
そうなんですそうなんですそうなんですよと言いながら駆け寄る。
普段の診察室でNST。
やっぱり、今まで見たグラフで一番の波が20分で3回ほど。
最初のなんてグラフの上限値を振り切っていて、あら、結構痛いのね、と言われる。
結構痛かったのね、わたし。(得意気)
※後日談。最後のほうに比べると、こんなの結構痛くなんてない。
それでも声が出るほどには痛いけど、カーテン隔てた隣では
別の妊婦さんが採血とかされてるのでフーフーで逃す。まだまだ理性が勝っている。
その後、院長内診。
子宮口4cmまで来ていたらしく、予定してたバルーンは飛ばして破水させて、
促進剤打って今日中には産みましょうと。
巨大なオムツのようなお産パッドを穿かされる。スカートで来て本当に良かった。
LDRに案内される。いよいよ感。
分娩着と、巨大な紙パンツのみの姿。
基本的にだっさんがずっと横にいる。恥。
お腹にモニターつけて、ひたすら痛みに耐える。基本、横向き。
痛みが来たらだっさんが腰を押してくれる。
なかなか上手。
でも、「腰やお尻を押してくれた方が楽」とは最後まで思わなかった。
痛いときは押されたって痛いし、軽減するわけではない。
でも、「一回押さないでみて」と言ってみたら、やっぱり押されていた方が良かった。
不思議。言うの難しいけど!決して軽減されるわけではないけど、気がまぎれるくらいかな。
徐々に徐々に大きくなる痛みの中で、両親登場。
構ってられない。本当は来てほしくなかったけど、そんなこともうどうでもいい。
父、居たたまれないのか早めに退場。さすがに父に色々見られるのは嫌だったので、良かった。
促進剤の点滴始まる。
これまでと比べられない痛みが急に到来!!悶絶。
助産師さんが何度か子宮口チェックで内診するんやけど、これが痛い。
子宮口をグイグイ広げられてる感じ。
※ここで、唱太の心拍が急に下がったらしい。私は痛みのあまり何も聞こえず、
覚えてすらなかった。だっさんに後で聞いて知った。
そう言えば急に院長をはじめ、分娩室にたくさんの人が集まっていた、
ここが帝王切開に切り替わるかどうかの瀬戸際だったのかも。
両親とだっさんは途中、昼休憩。
ずっと付き添っててもらうのが申し訳なかったので、
どうぞどうぞ行ってきて、と送り出す(気持ちだけ。痛みで言葉にはできず)。
そして、ここからが一番長かった、4分間隔くらいの時間。
何時間くらいかなー?おそらく2~3時間くらい。
唱太は妊娠後期からずっと頭がでかいと言われ続けていて、
やはりそこが産道の一番狭いところを通らず、進まず、本当に苦戦。
陣痛の度に叫び声というか、ほんまに獣の声が自分から出ているのがわかる。
出来るだけ黙りたいのに、そんなの気にしてる余裕がない!
声を出したら疲れるから出さないでと言われても勝手に出てしまう。
どうしようもない痛みでどうしても身体がのけぞってしまい、
それではダメ、とにかく丸くならないと進まないと何度も何度も何度も言われる。
できひん!!!
のけぞる→痛みが逃げる
丸くなる→痛みが全身に来て、力が入る
力を入れないと進まないのはわかっているけど、少しでも早く進めたいけど、
骨盤が割れそうに痛い。
骨盤が割れそうに痛いのと、激重の生理痛1000倍くらいの痛さ。
まさに自分との戦い。
このまま骨盤を頭が通らない場合、唱太の心拍が下がった場合など、
最後まで帝王切開の可能性があったので、飲み物が飲めず、
深呼吸と叫ぶので喉がカラカラのカラカラ、これがまた辛い。
口をゆすいで、水を吐き出すのを何度もやらせてもらう。(だっさんが担当)
ゆすいだ水を吐き出すときにだっさんにかけてしまったりして、
そこが唯一のほっこりタイム(一同笑ったりする)なんやけど、
徐々にそんなんでも笑ってられなくなる。
いや、笑うだけのエネルギーが勿体なくなる。
仰向けと横向きを繰り返し、内診に耐え、仰向けの時はだっさんの手を握り潰し、
叫んで唸って大騒ぎ。
それでも、びっくりなことに陣痛と陣痛の合間は眠っていた。
酸素の管を鼻に通していたのだけど、その隙間から聞こえる自分の息の音が寝息と分かる。
寝ていいよ、体力を回復させましょうと助産師さんに言われる。
ここで、助産師さんの交代の時間。
ずっと付いててくれた助産師さんが帰ってしまうーー
貴女で産みたかったですと一瞬思うけど、もう何もかもどうでもいい。
ここからしばらく、助産師さん一人+だっさんと3人の時間。本当に本当に長かった…。
一人ってことはまだまだかかるのか…と悟る。
しかし、もうこの人に取り上げてもらおう、先生呼ぶ暇なんてないくらいに!と謎の闘志。
と同時に、もう終わるなら帝王切開でいいから終わらせたいとも思う。せめぎ合い。
陣痛来る→とにかくいきむ→陣痛治まる→寝る
の繰り返し。
何回やったか不明。終わりが見えない。身体が反ってしまう。。
体力が徐々に無くなってきているのがわかる。
もっといきみたいのに、陣痛が弱くなってきている。
もうお願いだから帝王切開してください、と
いつ帝王切開に切り替わるかと、ついついそれを待ってしまう、
ここまで来たら産みたいけどの気持ちとピッタリ半々。
進んでますよ、の言葉はなんでか、全然信じてなかった。
先生が途中で来て、もう長くはかからんわ、と言われても、それも信じられず。
そして何度も何度も繰り返した結果、突然訪れるクライマックス!
助産師さん、おもむろに「お産の準備をします」と足にピンク色のカバーをかけ始める。
ええええ?と思ってるうちに院長登場。
なんか見たことないおっさんも登場!助産師さんも何人も登場。
赤ちゃんを誘導するために吸引分娩しますと言われる。
ハイとしか言いようがない。
何度かいきんだ後、
麻酔チクリ、会陰切開。死ぬほどどうでも良いくらい無感覚。
そして、ここがほんまに最後の一番凄かった2回!!!!
陣痛に合わせて院長とにかく引っ張る!骨盤がググググググと広がるのが分かる!!
おっさんがお腹に全体重ちゃうかと言うくらい乗ってくる!!
なんかビュービュー液体が出てるのが分かる!!!(ヒー)
私は断末魔の大絶叫!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
身体がバラバラになると、本気で思った。
それまでの痛みが100%なら、その痛みと衝撃は10億くらい!!!!
最初の一回では出せず、一回波を待つことに。
急に静寂の時間が。
しかし、初回の衝撃が物凄すぎて、次が怖すぎてなかなか波が来ない。
できればもう来て欲しくない。怖すぎる。怖すぎる。怖すぎる。
しかし、来る(し、来ないと産めない)。
同じのがもう一回。
液体がビュービュー出てるのがわかる!
顔じゅうの血が炭酸水みたいになる初めての感覚。死ぬのかな?とどこかで思う。
そして、そして。
物凄いでかいものが出ていく感覚で急に痛みがなくなった。
だっさんが「うわっ!」と今日一の声。
なんでかここ、最後の視覚の記憶が全然なく、
赤ちゃんも見えないまま素早くどこかへ連れてかれ、
とにかく終わった。。。。。ということに感無量過ぎて大号泣。
赤ちゃんの泣き声は聞こえなかったけど、それはなんだか、
不思議なことに最初からわかっていた。すぐには泣かないんやろうな、と思っていた。
そして、それでも大丈夫、無事に産まれたということをなんでか知っていた。
今の今まで同じ体を共有していたのだからわかったのかも。
まだ終わってないで、と言われて胎盤出される、そんな痛みほんとに屁でもない。
泣き声が聞こえてきたのでひとまず安心。
傷を縫われながら、放心状態。だっさんと握手。だっさんには本当に感謝していた。
カンガルーケア。
この子を出したのかって実感は全然無かった、もちろん、親になった感覚もない。
けど、胸の上でふにゃふにゃ動く唱太の、産まれたての生き物感が物凄い。
守ってあげないと、とはなんか強く思った。
またしばらくして、だっさんが抱っこさせてもらう。
さっきは顔が見えなかったけど、ここでちゃんと見えた。
可愛いいいいいいい!!!!!!
クチバシはだっさんにそっくり、細い目もだっさんにそっくり、丸顔は私で、
丸い鼻も私。憂歌団の木村さんのような、宇宙人のような、
超超超好きな顔。かわいすぎる!!
キャーキャー言いながら写真撮影。
院長からのお話。
水面下ではずっと帝王切開の準備をしていたんですよ、頑張ったなー。と。
水面下で何かが起こっていることは知っていました、と。
だって明らかに助産師さんがひそひそ話をしていたから。聞こえないふりをしていたけど。
その後ようやく着替えさせてもらい、しばらくして両親登場、ひとしきり話をして帰宅。
だっさんとLDRでしばらく休憩、その後部屋に移動。
身体中が痛くて、トイレに行ってみるも何もできず、トイレから立ち上がることもできず、
人生初の車椅子移動。
ふたりとも多分かなりの興奮状態で、お互いの健闘を称え合い、だっさんが帰宅。
こうして唱太やんが私たちのところにやってきたのでした。
出産、今は二度と経験したくない気持ちやけど、
これほど大変な、これほど原始的な事だと知りました。
だっさんが立ち会いに居てくれたのは、良かったと思います。
でも衝撃的な姿を見せ過ぎた感はあり、そこはあえて見せたくはなかった部分なので
居なくても良かったと思います。
うまく言えないけど、悪い意味ではなく。
居てもらわないと実感が沸かないだろうな、と思ってたけど、
せめて病院に居たならば絶対に伝わるはず。
やったりました、遂に経産婦です。
心から、ようこそ唱太!!これからが楽しみすぎる!
