ビジネスマンにとって、仕事のモチベーションというものは、
結果を出す上で非常に大事です。


人材に求める素質の一つに、「自主性」というものが
問われている昨今、


このモチベーションの上げ方というのは、組織において
重要かと思います。


今回は、このモチベーションに関しての記事。

是非ご参考ください。



 この記事は、洋書配信サービス「エグゼクティブブックサマリー」から記事提供を受け、抜粋を掲載したものです。サービスを運営するストラテジィエレメントのコンサルタント、鬼塚俊宏氏が中心となり、独自の視点で解説します。

●3分で分かる『従業員のモチベーションを上げる100の方法』の要点

・ 肯定的なフィードバックは批判よりも効果的である
・ 「偉そうに振る舞うこと」はリーダーとして決して適切ではない
・ 従業員に生産性がない場合、大抵それは管理者の責任である
・ 準備の良い管理者は常に戦略を持っている
・ インスピレーションを受けた従業員は自分でモチベーションが維持できるため、生産性が高い
・ どのような状況であれ、管理者は評価する能力を維持しなければならない
・ 変化を恐れてはならない。変化は常に前進につながる
・ 常に優れた人材を雇うこと
・ 優れた管理者は責任を取ることができる
・ 誰でも素晴らしい管理者になることができる

本書から学べること

・従業員に最高の仕事をしてもらうための、基本的なマネジメント・テクニックの使い方を身につけることができる
・従業員が自分自身でモチベーションを維持できるようにする方法とは?

●読みどころ

 著者であるスティーブ・チャンドラーとスコット・リチャードソンは、時に最もシンプルなアイデアこそ最も有用であることを証明しました。企業社会で暮らす人々は、彼らの見識に共感し、彼らの提案に賛成するでしょう。そのため、本書は急速に広まっています。また、インスピレーションを与えられるアイデアが詰まっているため、リーダーが管理スタイルを考え直すきっかけになるでしょう。

 本書はスポーツを使った例をふんだんに使っています。モチベーションを上げるためのアドバイスを、短いチャプターの中で簡潔な引用文を加えながら100の分かりやすい項目に分類して説明しています。ただ概念化するのではなく、忠告に耳を傾けてください。

 著者も、うたぐり深い人に忠告していますが、実践することでものにすることができるのです。本書は、従業員の能力を最大限引き出したいと考えている管理者や経営者、特に従業員に「セルフモチベーション力」をつけてほしいと願っている管理者や経営者にとって、必読の書といえるでしょう。

●1つの事に集中する

 この章では、管理者がいかに部下の仕事へのモチベーションを保ち、かつ自分自身がどのようにしたら管理者としての自覚を持てるのか、について論じられています。内容を抜粋すると次のようになります。

 「管理者は同時にいくつものことができると考えがちですが、どんなに優秀な管理者でも、1度に対処できる問題や課題は1つだけです。多くの場合、脳は時速100マイルでレースをしているような状態にあります。明日の副社長との会議、締め切りが数週間後に迫ったプロジェクト、電子メールがたまった受信箱などが待ち構えているからです。このような課題1つ1つに突進するように次々にぶつかって行くと、あなたの脳は簡単に疲労困憊(こんぱい)してしまいます。大抵の場合、ストレスが増大し、職場の空気も張り詰めてしまいます。そうなれば、従業員の生産性に悪影響を与えてしまいます。管理者として、業務に優先順位を付けることで混乱を避けなければなりません。例えば、どの電話に折り返すのか決め、電話をかけてきた人に冷静に、そして合理的に対応しましょう。それから次のタスクに移ればよいのです。先の事ばかり考えるのは止めましょう」

 つまり、いわゆる「デキル」管理者ほど、自分の力を過信しすぎる傾向があります。

 しかし、なすべき業務を整然と整列させて、部下に明確な指示を与えることこそが、優秀なリーダーとしての第一の仕事と心得なければなりません。リーダーが混乱していては、部下のモチベーションも上がらないのは当然のことです。もし「部下の仕事率が悪い」と嘆いている管理者があれば、まず自分の在り方を再チェックすることから始めるべきかもしれませんね。

 甘やかすのではなく、従業員と適切な関係を築く管理者と従業員の適切な関係とは一体どういう事をいうのでしょうか?  通常であれば、そこには主従の関係があるとされていますが、何事においても指示命令系統をトップダウンにしてしまうと大きな過ちが起こってしまうと思います。

 本著において「管理者は、感情的になっている従業員を甘やかすという失敗を頻繁に犯してしまいます。管理者は従業員に良く思われたいがため、また、従業員の不安定な態度が職場に広がらないようにするために、この問題に深くかかわりすぎてしまいます。その結果、その従業員と親子のような関係が生まれてしまいます。これは職場にはふさわしくない関係性です。また、締め切りを守れなかったり、レポートを提出できなかったりした従業員を自室に呼び出すようなことをしてはいけません。しかし、従業員のプロ意識に訴えかけ、業務を完成させなければならない理由を説明することはできます。このように意見を一致させるために、感情的になる必要はありません。従業員に責任を実感させるような関係を築きましょう」と書かれています。

 従業員との関係性が「親子」のようになってしまうのは、なかなかユニークで鋭い指摘です。叱ったり、時に甘くなったりというのは、結局、従業員を一人の人間として尊重していないことになります。そこから、父が息子に対するような、庇護の関係(ここでは正しくない在り方です)が発生してしまうわけです。

 ここは、従業員を一人のプロとして尊重し、対等の立場において、仕事と責任を貫徹させるようにもっていくのが、正しい在り方であるとわたしは言っています。

 その管理者の在り方こそが、従業員の自我を刺激し、自意識を育て、一人前のプロとしての自覚とモチベーションをアップさせることになるわけです。

●積極的に褒め、成長を促す

 「褒めて伸ばす」のか「叱って伸ばす」のか、社員教育にはこのどちらが良いのか?

 多くのところで議論されている問題と思います。本著においては前者を推奨しているようで、ここではその具体策が論じられています。その一部をご紹介します。

 「管理者と従業員の関係において、肯定的な態度は常に、否定的な態度よりも望ましいとされています。チーム育成の訓練を提案する時であれ、誰かを褒める時であれ、全ての機会を従業員の気持ちを高めるものとして受け止めることが大切です。チームメンバーからのアイデアをすぐに拒絶するのではなく、快く受け入れましょう。従業員のアイデアを受け入れれば、従業員からの評価が上がり、前向きな姿勢を取ることにより生まれるメリットを得ることができます」

 子育てにおいても、動物の訓練においても、優秀な教師やトレーナーはみな「褒める育て方」をします。誰だって、褒められれば率直に嬉しいわけで、嫌な気持ちのする人はいません。そこに快感感情が生まれ、次への意欲となり、モチベーションが高められていくわけです。否定されれば自信をなくします。

 「なにくそ!」とガッツでぶつかってくる者であればそれもOKでしょうが、一般的には叱ることから生まれる恐怖感や嫌悪感は、部下を萎縮させ、意欲を萎えさせてしまいます。

 部下のアプローチが誤ったものであっても、その中によい点を見出して、そこを評価するというようなあり方が望ましいと言えるでしょう。従業員のモチベーションを上げるには、まず自分がリラックスすること。ここ一番の大勝負を目の前にすると誰でもが緊張するのは当然のことです。

 しかし、そういう場面において管理者が従業員に指示をするとき、管理者自身に余りにも力が入り過ぎると従業員はどうなるのでしょうか。

 結果は誰もが想像するようになってしまいます。本著ではそれを野球に例えて面白く説明しています。「9回裏にホームベースに立つバッターのことを考えてみてください。チームは1点差で負けており、2アウト満塁です。サードベースのコーチがタイムを要求し、ベースラインの真ん中でバッターの肩に腕をまわし静かな口調でこう言います。

 “落ち着け。肩の力を抜くんだ。バットを握る手に力を入れすぎるな。心配するな、お前なら大丈夫だ”

 コーチは、緊張を見せたりバッターにプレッシャーを与えたりしても、逆効果であると知っているのです。緊張したりプレッシャーを与えたりする態度はバッターを不安にさせ、その結果失敗させてしまうかもしれません。同じような原則が職場にも当てはまります。緊張した従業員は、生産性を最大限に引き出すことはできないでしょう。しかし、管理者がリラックスし気長に構えていれば、従業員も同じような態度を取ることができるはずです。チームのモチベーションを上げたければ、まずあなた自身が前向きに、かつ冷静でいることです」

 ここに言及されているように、スポーツやパフォーマンスの世界では、コーチやリーダーの心理状態は、そのままチームのコンディションに伝染し、結果となって表れるものです。ですから、優秀なコーチやリーダーには、身体スキルよりも人間性・精神性が非常に重要なスキルとして求められます。チームの先頭に立つあなたもまた同じ。あなたは常に悠々と、余裕の態度で、ジタバタせずに堂々としていなければなりません。

 「ちょっとのミスくらい、任せておけ」くらいのポジションにいれば、部下はのびのびと、持てる力を発揮することができるようになるでしょう。


[参照:従業員のモチベーションを上げる100の方法 Yahooニュース]