- 境界(キョウカイ) -


「湯豆腐に鱈入れる? 」


大阪の灰色の脳細胞T氏と関西出身の敬友K氏と食事した時のこと。


K氏が突然聞く。


「入れたり、入れんかったりやけど、なんで?」


(僕は時々、エセ関西弁を喋ります。)


「関西では、湯豆腐は出汁昆布と豆腐だけで、鱈を入れたりせんのよ。


東京来て、鱈が入っていて無茶驚いたんや」


僕の家では、湯豆腐は鍋に水を張り、板昆布と少しの日本酒を加えます。


そして、鍋の中央に湯呑み(小鉢)を置き、


その中に刻み長葱、鰹節、醤油、煮切り酒を入れてタレとします。


お湯が沸いてきたら、絹ごし豆腐、鱈をいれて完成。


沸騰させないようにして、豆腐がクラクラしてやや浮いてきたら、


湯呑みの中のタレと共にいただきます。


好みでおろし生姜、糸切りの柚子の皮や七味唐辛子を加えたりします。


鱈を入れない湯豆腐もいただきますが、入っていることに違和感はありません。


東北でいただいた時も、入っておりました。


すき焼きも関東式、関西式とありますが、


湯豆腐に鱈を入れる、入れないの境界線がどこかにあるのでしょうか?


静岡や名古屋では入れるんでしょうか?


あなたは入れます?