- 原点(ゲンテン) -


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お札とほぼ同じ大きさの透明のプラスチック板で出来たフレームがあります。


そのフレームは2枚の板が重なっていますが、


その2枚の間にわずかな隙間があります。


そして、板の中央には丁度鉛筆が通るくらいの穴が開いています。


お客さんから、お札を借ります。


そのお札とメモ用紙をフレームの隙間に入れます。


この状態で縦長の封筒に入れます。


封筒の横幅は、フレームにピッタリの大きさです。


封筒の口を折ってから、中央の穴めがけて封筒越しに


鉛筆を突き刺してしまいます。


「ブスッ」という音が聞こえます。


封筒からフレームを 出し、お札とメモ用紙き出すと…


メモ用紙には穴が開いてますが、千円札には穴があいていません。


使った道具は足し引きすることなく、すべて調べてもらいますが、


怪しいところは何もありません。


―――


嗚呼、マジックの現象を文章で伝えることのなんと難しいことか。


動画なら一瞬で理解してもらえるのですが…。


さて、このマジックは『マジックフレーム』というタイトルで、


一般向けマジックの最大手メーカーの『テンヨー』という会社が


以前に発売していたアイテムです。


じつはこの作品がなかったら、


現在の僕はありません。


この作品を見た時の衝撃が、


今の世界にいるきっかけと言っても過言ではありません。


『マジックフレーム』の考案者は菅原茂さんという天才クリエーターです。


菅原さんは『貫通の菅原』と異名をとるほど、


貫通現象にこだわりを持っていました。


この方の作品が僕の原点とも言えるからか、


今でも貫通現象は大好きで、


考案したり、演じたりするマジックも貫通現象が比較的多いのです。


貫通現象は地味ですが、


密室ミステリーのような不可能設定が堪らない魅力なのです。


最も、世界中で最も演じられているマジック演目は


リンキング・リングという


金属の輪がつながったり外れたりするマジックだと言われています。


皆さんも、一度や二度は目にしたことがあるかと思います。


これも、一種の貫通現象です。



さて、原点を作った方の御顔を。


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天才・菅原茂


昨日のハロウィン・パーティーで久方ぶりにお会いしました。


皆さんの現在を作った原点と言える方や品物はなんでしたか?


昨日は、菅原さんを始め、藤原邦恭さん、ゆうきともさんという


灰色の脳細胞を持つ方々がそれぞれの作品を披露していただき、


マジックと関わり始めた頃のキラキラさが、


よみがえった思いでした。


え、僕ですか?


あいのてを入れるに留めました。



尚、パーティー参加者との写真は後ほどアップいたします。


業界色が強くて、興味はないかもしれませぬが…。