- 合掌(ガッショウ) -

東京を発って、まず上野村の「慰霊の園」に立ち寄りました。


車から降りると、上から、そして照り返しの日光の眩しさにクラクラします。


やはり今年は記録的酷暑なのだなと思い知らされます。

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写真はモニュメントに合掌する松下アキラさん。


もちろん、僕もお線香をあげ、手をあわせました。


その後、資料展示室を見学いたします。


室内とはいえ、クーラーなどありません。


しかし、不思議なことに此処では暑さを感じません。


凛とした空気のせいでしょうか?


慰霊の園を後にして、御巣鷹山尾根への登山口に向かいます。


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キャストの松下アキラさん、僕、田中学さん


車から降りると高度のせいもあり、それほど暑さは感じません。


登山口には杖が置いてあり、借りることができます。


この杖は非常に助かりました。


特に、下りには絶対にあったほうが良いでしょう。


ブレーキの役割をしてくれるからです。


機体墜落現場の昇魂の碑へは下の写真のような山道が続きます。


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マイナスイオンを感じながらの登り道。


驚いたのは、夏休みを明けた平日なのに


下山する多くの参霊者の方々とすれ違ったことです。


もちろん、興味本位だけの方もいるでしょうが、


御巣鷹山事故の大きさ、重さを知らされます。


小一時間ぐらいで、昇魂の碑に到着。


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この周辺で多くの命が喪われました。


合掌。


僕に出来ることは、何もありません。


安らかにと祈るだけです。


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碑の横に『空の安全を祈って』と印された鐘があります。


資料撮影の間、20分ほど碑の前のベンチで休んでいると、


何度か自衛隊機らしい飛行機が近くを通るエンジン音を聞きました。


鐘の音に、飛行機の音が、重ったとき


いろいろな思いが巡り、


何か不思議な力で地面が消えて、


山の空中いるかのような錯覚を覚えたのです。


下山の途中で、事故の際に生存者がいた『すげの沢』に立ち寄ります。


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昇魂の碑から随分と離れています。


機体が分裂したためです。


いかに事故が大きかったのかを目の当たりにします。


もちろんここでも多くの命が奪われたわけで、墓標もたくさんあります。


窪地のようになっていて、水の流れが何かの吐息のように感じます。


神聖という言葉が符合します。


再度の合掌。



登り下りで、撮影などを入れましたから3時間あまり。


靴ずれなどもせずにすみ、良い運動になりました。


慰霊登山用に、経路には手すりがあります。


ありがたいことです。


しかし、事故の時は何もなかった訳で、


救命に向かった方々は大変御苦労されたことでしょう。




舞台では、僕の役柄は管制官。


実際には所沢のレーダー室で、


画面を見ながら同時進行で複数の機と無線連絡をしているのです。


今回、事故現場を肌で感じたことで、


空の安全を担う仕事の大変さを再確認させられたのでした。