- 防災(ボウサイ) -
9月1日 防災の日です。
大正12年9月1日に発生した地震による関東大震災は、
日本最大級の被害をもたらした災害です。
この事を教訓として設けられたのが、防災の日。
身元不明の遺骨が納骨されているのが、両国の慰霊堂。
今日は、その慰霊堂で大法要がおこなわれます。
子供の頃、毎年のように行っておりました。
親族や知人が納骨されている訳ではありません。
訪れる理由は、慰霊堂の周りに夜店が並ぶからです。
一般的な屋台の食べ物を食べたりするより、
夜店独特の品々に目をキラキラさせたものです。
十徳ナイフ、コインの消失マジック、唐辛子売り、飴細工。
十徳ナイフは、文字通り、
10種類のツールが折りたたみ式ナイフに収められています。
細かくは忘れましたが、
10種類の機能のうち、何よりも魅力的に見えたのが、缶切りとガラス切り。
おじさんが実演を見せてくれます。
まず、缶切り。
今はパッカンが主流で、
子供などは缶切りそのものを知らないかもしれませんが、
その缶切りは切り口がギザギザにならず、
ものすごく綺麗に切れるのに感動したものです。
最も、ギザギザになる缶切りも最近はないかも知れません。
そして、ガラス切り。
実演してくれるおじさんは、それは見事にガラスを切っていきます。
自由自在で、ワイヤー入りのガラスでさえ切っていきます。
もう、一種の芸。
どうしても欲しくて買ってしまいます。
しか~し、考えてみれば、
普通の日常生活でガラスを切るなんて機会があるはずがありません。
ほとんど使うことはありませんでしたが、
本当に魅力的に見えたのでした。
子供の頃から、食べ物より不思議な品物に魅力を感じてしまう変わり者でした。
碁盤のような板の上にコインを乗せて、
お茶碗をかぶせるとコインが消えるマジック。
唐辛子売りの口上、飴細工職人の指先、うっとりとしていたものです。
慰霊堂の夜店、まだやっているのかしら?
もちろん、夜店だけでなく、
大人に連れられて慰霊堂の本堂にもお参りに入りました。
独特の恐怖感があったことを覚えています。
見えんけどおる、の感覚でしょうか?
関東大震災は、
地震そのものよりもそれにより発生した火事が被害を大きくしました。
皆さまも非常の際の意識の再確認と、
非常品袋の点検などなさってはいかがでしょうか?