(パチ パチ パチ 場内から拍手)



「え~、ご挨拶をさせていただきます。


本日は生姜をこよなく愛す人々の集会であります、日本生姜熱烈愛好者協会、JGFA(Japan ginger freak association)の総会に、大勢お集まりいただきまして、ありがとうございます。


私を会長にとのことではございますが、ここで皆様に謝罪しなくてはならない事実を公表させていただきます。

その上で改めましてのご推薦がございましたら、不肖者でございますが任に就かせていただきたいと思います。


さて、謝罪しなくてはならないことですが、


こともあろうに、

私は過去にチューブ入り生姜を容認する文章を発表したことがございます」



「エ~!そんな!」 (会場内から激しいブーイング!)



「たしかに、この会はフリークとつくぐらいの生姜好きの皆さまのお集まりですのでお怒り、ご動揺はもっともでございます。

もちろん、私も皆さまに負けず劣らずの無類の生姜好きです事は周知の通りでございます。

ただ、以下の発表時にはチューブ入り生姜を、食したことがございませんでした。

山葵、からし、ニンニク同様に問題ないと信じていたのです。


- 以下 厚川昌男賞 記念出版物 

ウィナーズ『かりそめの恋の物語』から一部を紹介 -


用意しておく物(二人前)

 御飯 2膳分(電子レンジ用のパックのもので良い)

 オイルサーディーンの缶詰 1個

 日本酒

 醤油

 おろし生姜(チューブ入りの物で結構)

 万能ネギの小口切り(フリーズドライで可)

 黒胡椒


ご飯を電子レンジで温めます。

その間に、オイルサーディーンの缶詰を開け、油をちょっと捨ててそのままレンジの火にかけ、少量の酒、大匙2杯程度の醤油、おろし生姜、万能ネギを入れて煮立てます。

ご飯を茶椀に盛り、その上に汁ごとサーディーンを乗せ、黒胡椒をかけて出来上がり。


これは森瑶子の「非常識の美学」中に『男殺しの一皿』として紹介さえているのをアレンジしたものだが、…(以下略)

はい、森瑶子さんの書かれたレシピのアレンジです。

記憶では、森さんは生姜をいれることについて言及していませんでした。

私の好みで、生姜をいれているんですが、一人暮らしの人にもと思い、常備できる点だけを考慮して、


『おろし生姜(チューブ入りの物で結構)』

などと書いてしまいました。

ここに、深くお詫びすると共に、もしお許しいただけた際には、

ハ×ス食品やエ×ビー食品などのメーカーに、

あの薬品くささは、なんとしても解消していただくように要望するものであります。



たとえ、どんな薬品を使ってでも」


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上記スピーチはもちろんフィクションです。


ただ、オイルサーディン丼を「ウィナーズ」というマジックの本に書いたのは本当で、太字の文章はほぼ原文です。

マジックの記念出版物に料理のレシピを載せてしまう僕も、僕なんですが…。

良しとした、版元も、版元です(^∇^)。


僕はほんとうに生姜がかなり好きなんです。


と言うか、薬味好きです。


山葵、辛子、大蒜、唐辛子、とほとんどのジャパニーズ・スパイスは大好きです。

手軽さから、チューブのものも使いますが、生姜だけはダメです。


チューブ入り生姜で、どんなメーカーでも良いので、まともなものがあるなら、教えてください。


チューブ入り生姜は、本当に薬品くさい。

これはおそらく、製造の問題でなく、生姜の持つ性質のせいでしょう。


ベルトコンベアーが活躍するお寿司屋さんの光り物についてくる生姜も薬品くさいので、すってからしばらく時間をおくと、薬品くささが発生してくるのだと思います。


おろし生姜を保存するのは、ごく小分けして、ラップで包んで冷凍。

これに限ります。


チューブ入りの生姜を使うくらいなら、あきらめましょう。


しょうがないと…。(古典)