「ピアノはハードルが高いです。今働くママが多いので帰宅してから練習させる時間を取るのは大変です。そうしないと上達しないのが分かってはいても。だから敬遠されることも多いと思います。他のお稽古事は行ってさえいればなんとかなりますから」

 

5歳の女の子のママの言葉です。何気ない会話からこんな話を聞きました。このママは専業主婦でバッチリお子さんについて日々ピアノの練習に取り組んでいます。ちなみに私の生徒さんのことではありません。

う〜む、ピアノ教師としては由々しき問題です 

時は移り、今やママが単身赴任をして働いているということもありますし。

 

音楽、こんなに楽しいことをやらないなんて損に決まっていますが。

何がハードルを上げているのでしょう?

 

ピアニストは作られるものではなく、生まれるものだと信じている私ですが(だから誰でもがなれません、選ばれた人だけです)。でも誰でもが楽器や歌に親しむことは自分時間が無限に広がるとても良いことですね。

 

ピアノの先生は一般的には音大出身で、クラシック音楽を専門に勉強してきたこともハードルを上げる大きな要因になっているかもしれません。クラシック音楽の深い森に分け入るのは容易なことではありません。迷子にもなり、多分一生学びの世界に居続けることになります。でもこの世界、底知れない分、飽きもせず、一生続けられる素晴らしい時間潰し。

 

ただ習い初めの子どもたちはそんなことは関係ありません。弾ける楽しさと達成感を味わってもらうことが一番です。

気に入った曲、弾いてみたい曲は子どもは何回でも弾きます。そうすると自然に指が捌けてきます。この捌けることがとても大切なのです。指にも筋肉があって自由自在に動かせるようにする、そのためには繰り返し子どもが弾きたくなるように導く。練習させるのではなく自らピアノに向かうように導くための創意工夫がピアノ指導者にも求められます。

 

なんと有難いことに楽譜作成ソフトは無料で公開されています。興味のある曲目を編曲して生徒のやる気を喚起ビックリマーク

 

一人一人音楽への興味や関心は違います。そこを注意深く掬い取ることが大切なことなのだと痛感しています。