可搬式横ボール盤
トヨタ自工の特注製品として生産、併せて市販したもの。主軸ベッドがボールベアリング、スラスト、円錐コロ軸受の上に乗り、スリーブの内面を前後にラックピニオンで移動する構造になっている。テーブル(主軸方向)ストローク約400㍉、同前後ストローク各300㍉、孔あけ能力最大32㍉、重量約700㌔㌘で、移動も容易。


鬼頭工業株式会社|KITO MAC|
全自動式精密機械部品洗浄機
ノズル圧力1平方㌢当たり4~8㌔㌘で、複雑な形状をした部品に附着した塵埃、油汚れ、切り粉等を除去したり、熱処理加工前の切削油などの脱脂を目的に開発したもので、ステーションタイプは、130個のノズルから噴射する洗浄液で油孔、タップ孔および6面を1サイクル10~120秒で洗浄する能力をもっていた。またマスターコントロール方式によって、流れ作業にも対応することができた。洗浄液には軽油を用いていた。またノズルとしては、回転直射、45度回転噴射、一方向拡散、拡散、直射の5種類を用意していた。


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ところが、ふたをあけてみると、成約というおまけまでついた。開幕して2日目、ヤンマーディーゼル株式会社から洗浄機について引き合いが寄せられた。善は急げと磯谷ら関係者は、会期なかばに同社長浜工場へ出向き、技術的な打ち合わせを行い、成約した。トヨタ自工向けの洗浄機や治工具に全面依存してきた当社にとって、この洗浄機は第1号商品となった。同時に、この事実は、設備機械メーカーとして独りだちする決意を確固たるもにした。


鬼頭工業株式会社|KITO MAC|
この計画を聞いたトヨタ自工の関係者は、「どう考えても3年早すぎる。この際、計画を白紙にもどしては…」と忠告した。これに対して、鬼頭社長は「商談あるいは成約を期待するのでなく、できるだけ多くの人々からの批判を仰ぎ、将来へ生かすための出品……」とし、あえて忠告を無視した。


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