時系列ではこちらが先なのですが、この話は旅行記事の最後に出そうと思います。

 

12月3日午前、盛岡到着後すぐに高松公園に向かいました。以前から行ってみたかった場所です。天気が悪く寒かったものの、とても素敵な癒しの場所で素晴らしい。水鳥の飛来地ということで、白鳥や鴨などの鳥がたくさんいました。

遊歩道を歩いていくと、池の奥に群れから離れている白鳥が1羽。近くで見守るように付き添っている鴨たちも何羽かいます。少し眺めていたら、その白鳥はほとんど動かず首をうなだれていて、どうも様子がおかしい。声も「コォ~ッ」とかすれて力なく、どうしたのかな?と思っているうちに、みるみるバランスが取れなくなって横倒しに、それから仰向けになってしまいました。何度か起き上がろうと足をバタつかせ頭を起こそうとしていましたが、とうとう起きられず次第に動きも少なくなり・・・。

病気になってしまったのか、若くはなさそうだったので老衰か、いずれにせよ寿命が尽きようとしていたのでしょう。気にかけ始めてから、わずか10分程のことでした。

すると、少し離れたところに居た白鳥の群れ全員が、力尽きていく仲間を見て「コホーッ!!コホーッ!!」と、非常に激しく啼き立てたのです。まるで危篤の人を囲んで、親しい人達が「○○さーーーん!!」と呼びかけているかのようでした。その群れは、皆じっと同じ方向を見たまましばらく動こうとしませんでした。

改めて、生き物には「精神」や「心」があるということを見知った大変感動的な出来事です。

水鳥が、水の上で一生を終えたのは本懐だったのかもしれない・・・などと考えながら、仲間達に見守られて生涯を全うした1羽の美しい鳥の冥福を心から祈ってきました。合掌。

 

自然界にいる生き物の「最期の瞬間を看取る」という、とても貴重な体験。

今回の出来事は、きっと永く忘れないことでしょう。