第6回 パタゴニア ストームフロントロールトップパック 30L | テスト&レビュー

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やたらと名前の長いカバンの登場です。
以前使っていたパタゴニア ブラックホール バックパック35Lの代わりに購入した商品です。ブラックホールシリーズはバックパックとダッフルバッグの2つを所有していますが、見た目とは裏腹に防水性は低いんです。
パタゴニアも最初ホームページでは防水性をアピールしていたのですが、レビューなどにも書かれているとおり、防水性どころか縫い目からの浸水がある為雨の日に使用したところ結構中身が濡れてしまう事がありました。また、トップ部分にポケットが付いていたんですがその部分のファスナーがノーマルのジッパーで、止水ジッパーでない為に浸水する・・・耐久性がある素材だけに残念でした。

で、このカバンの購入に至った訳です。


現在では増えてきているロールトップタイプのバッグです。

性能・防水性
まず素材が最強のTPU(サーモ・プラスチック・ポリウレタン)コーティングを施した生地で水を通すことはありません。
また、縫い目が無い構造で全ての継ぎ目はボンドの様な物で接合されている為、浸水の可能性はゼロです。つまりボディ部分の防水性は完璧です!!


また、フロント部分にあるポケットも防水仕様でファスナーはもちろん止水ファスナー使用で完璧と言えます。


大きさと容量
大きさは30リッターと以前に書いたアークテリクスのARRO22に比べると8リッター多い訳ですが、メイン部分は1つで仕切りなどもなく大きい荷物でも簡単に入れる事が出来ます。元々は釣り用の鞄なので、荷物は多くなりがちですがコレなら入りそうです。

カラーバリエーション
実はカラーバリエーションはありません!!このストームフロントシリーズにはこの色しか存在しないのです。
何故か?疑問に感じられる方も居ると思いますが、このカバンは釣りをする為のカバンだからです!!つまり、フライフィッシングの時などに水面に派手な色のカバンが写ってしまうとそれだけで魚は逃げてしまうそうです。このカラーだと水面への写り込みが少なく、このカラーのみが展開されているそうです・・街中で使うには少し地味ですが本格的なスペックということで・・

使い勝手
好みが分かれるところではあると思いますが、トップ部分にファスナーが付いていない為に少し出し入れが面倒に感じます。荷物を一度出すとロール部分を巻く必要があり、それが面倒だと思うかもしれません。


また、荷物が少ない時はカバン自体に支えとなる芯の様な物が入っていない為クタッとして使いにくい様に思えます。

ハーネス部分はメッシュで立体的な構造になっているので蒸れ対策がされている。


また背中部分に2箇所のショック吸収パットが付いています。
ハーネスは少し頼りない感じもします・・・必要最小限という感じでしょうか。

改善点
実は以前にもこのストームフロントシリーズがラインナップされていたことがあるんですが、一度ラインナップから消滅して最近になって復活しました。
確かにマニアックな商品で、それ程の売れ行きは日本では見込め無いんですが、実は以前ラインナップされていた商品には致命的な欠陥があったんです。それは日焼けによる変色だったのです。TPUコーティングが日焼けしてしまい、変色してしまうというケースが多かった様で今回の商品ではその点が改善された素材が使われているそうです。

値段
決して安く無いシリーズです。
この商品でも2万円近い値段ですし、見た目ではブラックホールの方が丈夫で高く見えます。このモデル以外のモデルでは小さいながらも2万円オーバー。何故高いのか?それは以前にも書きましたが止水ジッパーが高いからだそうです。このモデルは1箇所、他の物は2箇所以上に使われている上、大きいサイズ(太い)の止水ジッパーは更に高いそうです・・・

総評
使い勝手や耐久性に関しては少し不安があります。ただ、防水性に関しては何の不安もありません。雨の日に出かける時は大概このカバンで出かけますが、確かに防水性が高い事は荷物の損失の危険性が低くなるので安心して出かける事が出来ます。
また、旅に出る時に2泊3日位なら十分に使えるので、アークテリクスのARRO22とは違った使い方が出来ます。
値段的には少し高めですが、機能性を考えると値段に見合っているとも考えられます。

ちなみにこういう使い方も出来るそうです・・・

米袋みたいですww