クラシック・ギターの曲としては、1952年に公開された映画「禁じられた遊び」のメイン・テーマとして、スペインのナルシソ・イエペスが演奏した「愛のロマンス」が、まず頭に浮かぶ。「愛のロマンス」が弾きたくてクラシック・ギターを習い始めた人も多いのではないかと思う。僕も、安部保夫が講師だった、教育テレビの「NHKギター教室(1971年10月~1972年3月)」でクラシック・ギターを練習した。クラシック・ギターは、右手の親指、人差し指、中指、薬指の爪を伸ばし、自分の爪で弦を弾いて音を出す。クラシック・ギターの名曲にスペインのギタリスト・作曲家であるフランシスコ・タレガが作曲した「アルハンブラ宮殿の思い出」というのがある。誰もが一度はどこかで聞いたことがおる曲だと思う。僕も練習した。「アルハンブラ宮殿の思い出」は4分の3拍子の曲で、弾き方は、親指で8分音符で、ベースとアルペジオの音を刻み、8分音符と8分音符の間に同じ音で3つのトレモロを入れる。これを延々と続けてゆく。3つのトレモロは薬指、中指、人差し指の順番に爪で弦を弾く。このトレモロがあの美しいメロディーとして聞こえてくる。
今から40年位前、ラジオ番組で、大石吾朗がパーソナリティーをつとめる「コッキー・ポップ」というのがあった。好きな番組だったのでよく聞いていた。そのうちに、「コッキー・ポップ・スペシャル」というアルバムが発売されたので、さっそく買って聞いた。このアルバムのB面の2曲目に「オー・マイ・ラヴ(Oh My Love)」という曲が収録されていた。田熊早苗が作詞・作曲し、韓国人歌手のハニー・ジューンが歌っていた。僕は大変気に入ってしまった。曲がいいのもさることながら、ファルセットがきれいなハニ ー・ジューンが、パンチのある歌声を聞かせてくれる。「オー・マイ・ラヴ(Oh My Love)」は、柏原芳恵高木麻早、石川優子、ロウィナ・コルテスがカバーしているが、編曲はかなり違うが高木麻早の歌い方がハニー・ジューンに近いと思う。
僕は、ブルックナーは多くは聞いていない。ただ「7番」には思い出がある。高校の時、音楽好きな友人が教えてくれて、ある音楽喫茶に時々行くようになった。その店の3階には大きなステレオが置いてあり、カーテンで外の明かりと音を遮断して、コーヒー一杯で、クラシックのレコードを心行くまで聞かせてくれた。リクエストもできた。僕はそこで「7番」をじっくり聞いたことがある。ブルックナーの交響曲は、演奏時間が長いのにまず驚く。普通なら次の展開に進むか、楽章が終わると思われる箇所からまた元のメロディーに戻るのである。それはさておき、ブルックナーは、オーケストラのテクニックを駆使することよりも、オーケストラの響きを重視した交響曲作家のように思う。「7番」には「ワグナーチューバ」も使われている。彼が敬虔なカトリックの信者であったことから、彼の交響曲のオーケストラの音は、パイプオルガンのようだと言った人もいる。確かにブルックナーの交響曲の響きを聞いていると、心が癒される。