贋作のなかにも真実がある
え?どういうことなのっていう疑問が最期までついて回るミステリーの秀作と言えるだろう見応えのある映画。
高名な鑑定士とその相棒…
姿を見せない謎めいた依頼人…
恋愛指南する修理屋の好意と疑惑…
鑑定品の数々と希少な機械人形の存在…
屋敷前のカフェで数字を告げる謎の女性…
前半は孤独な鑑定士が姿なき依頼人に魅入られる甘美な物語、
だがしかし、後半は一変して欲望と憎しみが交錯する哀しい物語となる。
美術品に贋作があるように
愛もまた完璧に偽れる。

P.S. 鑑定士役のジェフリー・ラッシュへ
絵画に淫し、孤独であるが狡猾、横柄であり悪辣で偏屈な老人を見事に造形していった。それが結果として、観た者と共に呆然とするあのラストシーンに帰結する。
二つの解釈で揺れる鑑賞者より