鑑定士と顔のない依頼人 | My favorite is …

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好きな音楽や本、映画に出逢った時、そこに関わるエピソードが必ずあります。

人間は時間的存在である。

それゆえに、過去の断片化した記憶を綴り、書き記していこうと思います。




贋作のなかにも真実がある




え?どういうことなのっていう疑問が最期までついて回るミステリーの秀作と言えるだろう見応えのある映画。



高名な鑑定士とその相棒…

姿を見せない謎めいた依頼人…

恋愛指南する修理屋の好意と疑惑…

鑑定品の数々と希少な機械人形の存在…

屋敷前のカフェで数字を告げる謎の女性…



前半は孤独な鑑定士が姿なき依頼人に魅入られる甘美な物語、

だがしかし、後半は一変して欲望と憎しみが交錯する哀しい物語となる。


美術品に贋作があるように
愛もまた完璧に偽れる。









P.S. 鑑定士役のジェフリー・ラッシュへ

絵画に淫し、孤独であるが狡猾、横柄であり悪辣で偏屈な老人を見事に造形していった。それが結果として、観た者と共に呆然とするあのラストシーンに帰結する。

二つの解釈で揺れる鑑賞者より