10年前に、日本でも最大規模の事業を経験した方とご縁をいただき、それ以来、
約120回以上お話を伺う機会を得て、学ばせていただいています。
その方は、対面で口伝しかせず、一切著作は残さないと決めておられるので、
非常に貴重な体験をさせていただいていると感謝しています。
その最初の頃に教えていただいた
「幸せな人生を送るには、『どうやったら人を喜ばすことが出来るか』だけを
考えていればいい」
というお話です。
正直、最初はなかなかピンと来ませんでした。
しかしそのことを折に触れて何度となく伺ううちに、少しずつ実感するように
なっていきました。
特に、
「お前たちは何の権利で朝、目が覚めるんだ?」
というお話をいただいてから、自分が今日一日を生きることは、権利ではなく、
すべて「与えられている」のだと理解してからです。
それまでは、いたずらに先々のことに思い巡らせては一喜一憂している自分が
いました。
時には先々のことを思い、不安に陥り、胃の痛む思いをしたことも一度や二度
ではありませんでした。
もちろん今でも先々の夢や目標はありますが、それを教えていただいてからは、
自分には、「一日を精一杯生きる」ことしかできないとはっきり分かるように
なったのです。
その方は博覧強記で聖書仏典の研究家でもありますので、ある時には聖書から
こんな聖句を教えていただきました。
「明日を患うな。明日のことは明日自身が患うであろう」
もちろん今でも心に不安がよぎる日はありますが、そんな時こそ教えていただ
いたことを思い出し、背筋を伸ばす日々です。
つまるところ、「幸せな人生」を送るには、こんな風に一日があることに感謝
して、その日を精一杯生きる。それを最後の日まで繰り返すことしかないのだ
と今は思っています。