前の記事で、仲居さんの言葉を取り上げました。
今回は、そのオンライン版。
メールでの対応です。
売る側やサービスをする側からの「分かりきったことを聞かないでください」という暗黙のメッセージを、お客様はかなり敏感に察知します。
ある問合せがあったとします。
「フォームで注文をしたのですが、この場合の送料はどうなりますか」
この場合どちらの切り出し方で返事をするのがいいでしょうか。
●「→ http://www/~
サイトに説明がございますように、先の商品をお急ぎでない場合は、……1回分の送料ですみます」
「恐れ入ります。先の商品をお急ぎでない場合は、……1回分の送料ですみます。ちなみに、その他送料につきましては、下記もご参照くださいませ。
→ http://www/~」
「恐れ入ります」とまず恐縮している言葉から始める回答例のほうが、やわらかな印象を受けます。
「分かりにくくて恐縮です」などの言い方でもいいでしょう。
また「ちなみに」のひと言は、大事なことを押し付けがましくなく言い添えるのに適しています。
売る側はサイトで十分な説明をしているつもりですが、お客様は購入時のカートで読む簡単な説明を読む程度です。
お客様は思ったより読まれていない。
お店や企業が思うほどには、お客様は理解されていない。
このことを売る側はもっと認識しておかなければいけません。
お客様がサイトをよくご覧になっていないのは、ありがちなことだからです。
「サイトに説明がございますように」という言葉を目にすると「書いてあるんだからよく見てから聞いてよね」と言われているようでなりません。
言葉がいくら「ございます」とていねいでも、突き放された印象を受けてしまうのです。
もしもそれに対してお客様から「気がつきませんでした。すみません」と返ってきたら、明らかにお客様は「いくばくかの非難」を感じ取ってしまっていると言えるでしょう。
お客様に謝らせてはいけません。
謝らせてしまった時点で「しまった!」と思うべきでしょう。
「お客様に謝らせる」ような言い方をしてしまったことは、プロの力量に欠けると自戒すべきなのです。
そして「しまった!」と思ったら、「こちらこそご説明が及ばすお許しください」「こちらこそ、サイトが分かりにくく失礼いたしました」などフォローしておくのがいいでしょう。
お客様から「すみません」をたくさんもらうお店より、「ありがとう」をたくさんもらうお店のほうが繁盛するに決まっています。
それくらい「ちょっとした言い回し」が大切なのです。
メールの言葉は、話し言葉と違って記録に残ります。
お客様のメールボックスに、なるべく気持のいい言葉を残していきましょう。
──────ポイント
☆お客様に謝らせないようにしましょう。