1日インターンと人生

学生が仕事を理解するための
インターンシップを
1日のみ開催する企業が
今夏以降、前年同期比で
約7割増える。
※日本経済新聞より
▼就業体験
インターンシップ制度自体
日本国内においても20年ほど前から
取り組みが行われている。
1997年5月
「経済構造の変革と創造のための
行動計画」普及推進が閣議決定
されたことで、関係諸制度が整備され
広く民間にも浸透していき
2005年には推計12万人の学生が
制度を利用していると報告される
までになった。
「職業意識の向上」
「職業選択機会の充実化」
本来の目的こそ聞こえはいいが、
果たして実態はどうだろう。
▼囲い込み
つまりそういうことだ。
現在の経団連の指針では
大学新卒の採用活動は
4年生の6月から面接などの
選考活動が解禁され、
企業はその年の2月末まで
採用目的で学生に接触できない。
一方でインターンであれば、
採用活動前に学生の個人情報などを
集められるため、
この数年で3年生の夏休みから
インターンを開催する企業が
増えていた、という。
僕はつくづく思う。
これではインターンを隠れ蓑にした
学生の青田買いと批判されても
致し方ないのではないか。
▼インターンの先輩
僕自身はインターンの経験はないが
学生時代のアルバイト先で
「インターン学生」として
一時的に就労体験をしていた
先輩と一緒に仕事をしたことがある。
他のアルバイトスタッフに比べ
経験も浅い彼は、当初、
周りから仕事のお荷物扱いを受け
しばしば陰口を叩かれていた。
でも彼には学ぼうとする意欲があった。
僕自身に対しても
何がダメで何が足りないのか、
臆することなく積極的に聞いてきたので
僕も気持ちよく質問に答えることが
できた。
夏期休暇の数週間に限定されていた
インターンシップの期間で
彼の仕事能力はみるみるうちに
上がっていき、
最終的には周りのスタッフにも
惜しまれながらお店を後にしていった。
▼1日インターンと人生
だからこそ僕は思う。
たった1日の就労体験で
一体何を得ることができるのか。
確かにその企業の雰囲気や
社員の人となりに触れることは
出来るのかもしれない。
けど結局のところそれは
企業の採用活動解禁後に
行われる会社説明会の類と
何ら変わらないのではないか。
何れにせよ現在まで続く
一斉採用の見直しも含め
真の学生本位の就職活動が
広く定着することを望む。