レコードと人生

ソニーは29年ぶりに
アナログレコードの
自社生産を再開する。
※日本経済新聞より
▼活気に押されるように
ソニーが国内でのレコード自社生産を
終了したのは1989年。
1989年、と言えば
元号が「昭和」から「平成」に
転じた年。
バブル景気は頂点を迎え
「24時間戦えますか」CMなど
世相全体が活気に漲っていた頃。
数年前、自身の会社らが開発し販売した
CD(コンパクトディスク)が台頭し
「レコードはもはや過去の産物」と
当時の“イケイケモード”に
催促されるかの如く“バッサリ”
自社生産から手を引いたようにも映る。
▼好きな曲は所有したい
つまりそいういうことだ。
ソニー・ミュージック
エンタテインメント(SME)の
水野道訓社長によれば
「ストリーミング(逐次再生)で聞いて
気に入った曲を買う若者が多く、
『好きな曲は所有したい』という
欲求につながっている」と
近年のレコードブームを分析している。
確かにこれまでも音楽文化としての
レコードの存在が見直される時期は
幾度かあったが、
今回のムーブメントは
そのどれとも趣きを異にしている。
そう感じるのは僕だけだろうか。
▼必ず買う
僕がまだ10代の頃の話だ。
上京して一人暮らしを始めるにあたり、
実家にあるもので古いものや
使わなくなった家財道具を
ひととおり譲り受けたのだが、
そのうちの1つが、
レコードプレーヤーだった。
親は怪訝そうに言い放った。
「え?これ使うの?
まあ、いいけど・・・」
僕は思わずその場で
ガッツポーズを決めてしまった。
電子レンジや掃除機など
ほかに譲り受けた何よりも勝って
一番、嬉しかった。
勿論、CDプレーヤーなど、
当時音楽を聴くのに必要な装置は
既に一通りそろっていた。
けど、僕の場合はその何よりも
レコードプレーヤーのことを大事にし
退去までの間、愛用し続けた。
当時、特定のマイナーレーベルから
CDがリリースされると
同時にアナログ盤(レコード)が
限定発売されることがあったのだが
僕はほぼ欠かさず
CDとアナログ盤を同時に買い求めた。
▼レコードと人生
英国では2016年、
レコード売上高がダウンロード売上高を
抜いた時期もあるのだという。
レコードには好みのジャケットを
そろえる楽しみもあり、
米国では主に衣料品店や
雑貨店で販売され、
2016年の売上枚数は
1720万枚にも及ぶ。
ちなみに購入者の7割は
35歳以下とのこと。
現在のコアな購入者層は
おそらく僕と違い
「CD」すらなじみの薄い世代。
そう思いを巡らせる度に
リアルな年の差を感じてしまう。。