100万人割れと人生

1人の女性が産む子どもの数の
指標となる去年の出生率は
1.44となり、
前の年よりわずかに低下したことが
厚生労働省の調査でわかりました。
※NHK Newsより
▼予想通り。だけど
この国ではもう何十年も前から
少子高齢化の波が押し寄せており、
冒頭のようなニュースは
国民の誰もが聞き慣れている。
とは言え。
予め分かっていた事とはいえ。
実際その事実を目の当たりにすれば
さすがにどうしたものか。
1899年に統計をとり始めて以来
“はじめての記録”である。
▼団塊のピーク
つまりそういうことだ。
戦後日本の出生数は、
1947年から49年の
「第一次ベビーブーム」で生まれた
団塊の世代が最も多い。
その数、
ピーク時でおよそ270万人/年。
グラフにすると一目瞭然。
ちょうどその20数年後に
戦後2つ目となる“山”が
現れる。
1970年代の
「第二次ベビーブーム」だ。
簡単な話で、
「第一次ベビーブーム」で生まれた
団塊の世代がちょうど
結婚・出産のピークを迎えたのだ。
その時のピークは209万人/年。
ところが、
団塊の世代の子どもにあたる
“団塊ジュニア”が
結婚・出産のピークを迎えると思しき
2000年代に突入しても、
出生率は大きく改善されることはなく、
今回、統計開始以来初めて
100万人/年を下回る
出生数97万7000人を記録した。
▼クラス数の違い
1980年代の生まれである僕は
それこそ小学校入学当時からずっと
様々な場面で「少子化」を意識する
環境下で育った。
授業で習った事は勿論のこと
それより僕自身の記憶に
深く残っているのは
学年ごとのクラス数の違いだ。
入学時の僕の教室は、1年3組。
1学年の端のクラスだったので
よく覚えている。
ところがまもなくして
運動会か何かの全校行事で
僕ははじめてその事実を知った。
「6年5組」
6年生の教室は
3組で終わりではなく
5組まである、ということだ。
僕は強い衝撃を受けた。
単に歳の差からくる
体格的精神的な差だけではなく、
それ以上に何か
僕たちの学年にはない大きな
エネルギーの塊のようなものを
その先輩たちから日々感じていた。
▼100万人割れと人生
厚生労働省によれば、
出生率が低下した理由について、
年代別では
30代後半から40代前半にかけて
わずかに上昇した一方、
30代前半までは
おしなべて低下していることを
指摘している。
同省はまた
「出生率は中長期的には
緩やかに伸びているが、
“出産年齢の女性が減っている”
そのため、少子化に
歯止めがかからない状況」
としており、
出生率1.8を超える
フランスやスウェーデンのように
子育てと就労の両立を支援を
大きく掲げる国を参考に、
一人でも多くの人が
“子どもを産み育てたい”
そんな国の在り方をもっと真剣に
議論しないかぎり
現状の打開は難しいだろう。