1億人割れと人生 | ワクワク人生研究所所長 小未来のブログ

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1億人割れと人生

20170411



厚生労働省の

国立社会保障・人口問題研究所は

(中略)

2015年に1億2709万人の総人口

(外国人を含む)は


2053年に1億人を割り、

2065年には3割減の

8808万人になるとした。


※毎日新聞より



▼36年後

2053年までの年数はあと36年。


こう数字にしてみると

思ったよりも長いようにも感じるし、

短いようにも感じる。


総務省統計局によれば

戦後初めての人口が減少となった年は

2005年。


2006年には2000人、

2007年には1000人、

それぞれわずかに増加したものの、


2008年には7万9000人減少し、

以降は一貫して減少を続けている。


10年以上前に人口の減少が叫ばれ

ここ7,8年間は毎年のように

「今年は〇〇人減少しました」

とニュースで聞かされ続ければ

人の感覚も慣れてくるものだ。



▼それでも

2012年の調査時に比べれば

“1億人割れ”の時期は

5年ほど後ろにずれている。


出生率が足元で改善し

50年後の予測値を

1.35から1.44に上方修正したことが

原因とのこと。


一見楽観的な傾向のようにも思えるが

それでも現在の政府が掲げる

希望出生率1.8には遠く及ばない。


仮に今回の予測値のままだと

50年後には日本の人口は

およそ8800万にまで落ち込む。



▼苦しそうな表情

僕が小学生のころ

社会科か何かの授業で

人口問題について

学んだ時のこと。


今でも忘れられない

衝撃的なイラストが1枚ある。


それは

自分の親くらい世代の人達の上部に、

お年寄り1人が

正座している絵だ。


イラストは

真ん中で2つに分かれていて


1つは5,6人の人に対して

お年寄り1人。


もう一つは2、3人に対して、1人。


言及するまでもなく

片方は授業で習った当時、もう片方は

今現在の人口構成を表している。


なぜ衝撃的だったかといえば、

2,3人で支えている側の

支えている男女らが、全員で

苦しそうな表情をしていたからだ。



▼1億人割れと人生

そんなイラストが現実となった今、

“支えている側の”人々が

全員苦しい思いをしているのか

と言われれば、どうだろう?


もちろん労働力不足、

介護人口不足の問題は

今日のニュースを見れば明らかだ。


「経済成長率の低下」

「国際社会における競争力低下」

言葉にするだけなら

いくらでも出てくる。


けど忘れてはならないのは

“何を基準に”

先行きを案じているのか。


単に数字上のデータにのみ固執し

一喜一憂しているのであれば、


本質を見誤るばかりか

余計な心配ばかりが先行して

将来に益々希望が持てなくなるだけだ。


“あのイラスト”

を目の前にした、当時の僕のように。



▼戦後初めて人口1億人を突破した

1967年から今年でちょうど50年。


これからの50年は、

それまでの50年とは違い、


経済成長や国際競争力に頼らない

人間社会の在り方について、


個々が真剣に向き合いそして

不毛な数字の競い合いをやめ、


生きていく上での新たな価値観を

お互いに見出す、そんな時代だ。