~エル・ディアラ・サンドリア正門....
よぉ~し、出発するぞ!!
ゴトゴトゴトゴトゴト・・・
(ぎゅうぎゅう詰めになったを乗せた荷台を牽引する二頭のアプケロスが都市を囲う断崖に挟まれた巨門(もちろん門の底面はギロチンタイプ)の下を通っていく)
金ならいくらでもある!!すぐに出してくれ!!(厩舎前で停車しているアプケロス便に詰め寄る人混みに紛れながら、ズワロマンを先頭にグランドマスター、コズマ、そして騎士団員達が続いていく)
ズワロマン「急いで都に行けと言っていた連中が一転、今度はすぐに出ろなんて、まったく無茶を言う」ガヤガヤガヤ
デヴィマッツォ「パパグラーナにとっては嬉しい知らせだよ。モンスター以外はね」ぽん(厩舎横で大人しくしているズワロポスの頭を撫でる)
また別のモンスターが闘技場に下りていったらしい!!
どうなってるんだ!?もうダメだ!!早く出よう!!
コズマ「これもカーブーさん達の計画なのでしょうか?」
デヴィマッツォ「どうかな・・・ラインハルト公は縄張り争いと言っていたが・・・」
ガヤガヤガヤガヤガヤ(騒然としている人集りの中、民族服を纏った黒髪ポニーテールの女性がネコの従者を二人引き連れながら淡々と正門の方へと向かっていく)
コズマ「・・・・・・・・・・・・・」ガヤガヤガヤガヤ
スヘイラ「三人で外に出れるなんて嬉しい限りだニャ♪」ガヤガヤガヤガヤ
アニャニャニャ・カーン三世「肉まん殿達とお別れするのは、少し名残惜しいですが、雇用期間が切れたということでニャ・・。これでようやくジーナ様のお供ができますニャ♪」ガヤガヤガヤガヤ
ジーナ「お店は本当に良いのですか?」ガヤガヤガヤガヤ(立ち止まり、あたりに目を配らせながら)
アニャニャニャ・カーン三世「この時のために、母上はせこせこと店を守ってきましたニャ。父の意志と共に・・・」ぐすん・・(そんな彼の頭を撫でるジーナのほっそりした綺麗な手)
おい、どうなってんだ!?早く中に入れろ!!
待ってくれ!!今は非常事態なんだ!!
(正門の方ではブジャーラ達、数名の門兵が外部から来た観光客達を乗せたアプケロス便(二頭牽引タイプ)を中に入れまいと必死に説得している)
ジーナ「あれを利用しましょう」ザッ・・
アニャニャニャ・カーン三世「ドキドキするニャ♪」てててて・・(同じく笑っているスヘイラと共にジーナを挟むように並び歩きながら)
ブジャーラ「中は危険だ。どうしても入りたいのなら、騒動が落ち着くまで待っていてくれ。おい!!喧嘩はよせ!!」ザッ(アプケロス便を巡って揉めている人達の方へ駆け寄る)
御者「それ見たことか。俺の予想通りだ」(荷台の観光客達に向かって偉そうに)
ジーナ「お困りのご様子で」ザッザッ・・
御者「道中、崖の上から煙が見えた。モンスターが襲ってきたのか?」
ジーナ「ええ。ですが、対処はしているようです。直に落ち着くかと。それより、砦まで戻るならご一緒に。前払いはひとまずこれで」スッ・・(札束を握らせる)
御者「・・・今からこの便は砦に戻る!都に入りたいやつはとっとと下りろ!」バッバッ(数名の観光客が慌てて荷台から飛び降りる)
ジーナ「それともう一つ。砦についたら、アプケロスを一頭、譲ってほしいのですが。報酬は今の倍で。どうです?」
御者「どうぞどうぞ♪餌もおつけいたしまさぁ~♪おい!この御婦人がお乗りする場所を開けろ!ぼやぼやしてねぇで、詰めろ詰めろ!」なんなんだよ・・(と荷台の客達が)
スヘイラ「大成功ですニャ」こそっ
アニャニャニャ・カーン三世「ウムト様はいいニャ?」こそっ
スヘイラ「あちきがこしらえた、錠剤型の新作をちゃんと飲んでいれば、問題ないはずですニャ」やれやれ
ジーナ「さぁ、参りましょう」バッ(荷台に飛び乗る彼女を見て、少しうっとりしている他の男性客)
アニャニャニャ・カーン三世「UH~~~♪初めての冒険・・・・興奮するでニャ~~~!!」ポぅWOWWOWWOW
スヘイラ「ププッ・・お父上もお喜びになられているはずですニャ」よいしょっとな(と三世に手を引かれながら共に荷台の上に)
御者「よぉ~し!それじゃあ、出発するぞ~♪」カタカタカタ・・(二頭のアプケロスが向きを調整しながら180度反転する)
ジーナ「・・・・・・・・・・・・・」(振り返り、都の方を眺めている)
スヘイラ「心配いらないですニャ。仇はル’ヴォーが討ってくれたはずですニャ。できれば、あちきが止めを刺してやりたかったけど・・・・・もう、この話はよしましょうニャ・・。これからは、再び、この老猫がジーナ様をお護りいたしますニャ。あの頃のように・・・・」(主の体に顔を埋める)
ンモォ~~~~~~(二頭のアプケロスが出発の咆哮をあげる)
アニャニャニャ・カーン三世「さらば、エル・ディアラ・サンドリア・・・・母上、行って参りますぞニャ」きりっ
ゴトゴトゴトゴトゴトゴト
「あたちのモンハン日記」
Anthem of a Dying lights
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・
ほら、いつまで寝ているの?
カーブー「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
早く起きないと、またあの子達に笑われちゃうわよ
カーブー「・・・今、はっきりと、あなたがどなたなのか分かりました」
あの子もここへ向かっている
また一緒に戦うのよ
カーブー「守るために・・・・彼女に希望を与えるのが俺の・・俺達のできること・・・」
あなた達にしか創り出せない希望の光
カーブー「今宵の晩餐は明日のために」
ふふっ
私達はいつも共にある
それを忘れないで
カーブー「ウッス」
ズザアアアアアアアア!!
(目の前の瓦礫の上を派手に横転しながら、ふっ飛ばされてくるシオン)
カーブー「あらら」
たしっ(バウンドしながら横転してきたシオンは、瓦礫に下半身だけ埋もれているカーブーの両手によって止められる)
シオン「やっと起きた?大変なのよ、今」いててて・・(と起き上がる)
カーブー「みたいっすね・・・って、あれ・・」グイッグイッ・・(瓦礫から下半身を抜こうとするもまったく動かない)
シオン「いいから戦況を見なさい」ぐりっ(彼の背後から、そのドボルヘルムの頭部を両手で挟み込み、前を向かせる)
ダシャーーーーーン!!
ダシャーーーーーン!!
ダシャーーーーーン!!
(アリーナの中央では、滅尽龍に尻尾を握られた雌火竜が激しく地面に叩きつけられている無惨な光景が)
グボオオオオオオオオオ!!
(滅尽龍が弱りきった雌火竜の尻尾を体ごと持ち上げ、逆さになったその頭部に顔を近づけながら力の差を見せつけるように威嚇の咆哮を浴びせると、衰弱しきった雌火竜の頭部にしがみついている奇面族の相棒もまたブルブルと身震いしてしまう)
カーブー「食物連鎖?違う。思いやりがないだけだ」
ブーーーーーーーーーン!!
(滅尽龍は雌火竜をこちらに向かって放り投げてくる)
シオン「余計なこと言うから!」バッ(埋もれているカーブーの上半身を盾に背後に隠れる)
ドシャアアアアアアアン!!
(埋もれているカーブーの目の前に倒れ込む雌火竜)
ジャブ吉「△○~~!!」(雌火竜に向かって「立ち上がれ」と言わんばかりに叫び続ける)
シオン「大丈夫!?」
カーブー「むぅ~~~~」(下半身を引っこ抜こうと試みながら、目の前で倒れている雌火竜越しにアリーナの方を覗き込む)
ゴキリッゴキリッ・・(首をひねる滅尽龍の背後に見える客席もまた瓦礫の山になっており、そこには同じく投げ飛ばされたのであろう眠鳥と銀火竜の姿も確認できる)
カーブー「サンダーソニックが・・・それほどまで・・・・いや・・」
シュウウウウウウウ・・・(砂塵舞うボロボロになった五稜闘技場のVIP席は奇跡的に残っており、相変わらず玉座にふんぞり返って観戦を続けている新王を護衛している行商人姿の男性二名の姿も)
カーブー「アンソニーさんは高みの見物」ふぅ~
シオン「彼を知ってるの?」(傷ついた雌火竜の看病をしながら)
カーブー「ええ、まぁ。俺が自分で目を潰したのも、ギルドナイトを倒すために仕方なく」ん~しょ、ん~しょ(と試みるも全然抜けない)
シオン「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
ンバアアアアアアア!!
(咆哮をあげながら滅尽龍に飛びかかっていくウル)
カーブー「あれ・・あの大きい声の子は・・・」
シオン「あたし達とは、たくさん御縁があるようで」ふん
ガシッ!!(滅尽龍の手に捕まってしまうウル)
離しやがれ!!バァ~ロォ~!!クソギガンテ!!この野郎~!!
(その足元で悪態を吐くハロルド少年)
ぶ~~~~~~~~ん
ケリィ~~~~~~ん
(滅尽龍はまずウルを捨てるように放り投げると、次に足元のハロルドを払うように蹴り飛ばす)
カーブー「ほら。子供にも容赦がない」
シオン「だったらまずはそこから脱出して、手伝うことね」ピィ~~~イッ(指笛を鳴らして愛ガルクを呼ぶ)
カーブー「ギルドナイツを?だったらあんまり嫌ですね」ぷいっ(下半身を引っこ抜くのを止め、腕を組んでしまう)
シオン「こっち向いてくれる?」
カーブー「ええ?」
バチィ~~~~~~ん
(振り向きざまにシオンの容赦ないビンタがドボルヘルムの頬を鋭く打つ)
カーブー「いてえ!!」
シオン「いいから出る!!」むんずっ(羽交い締めにして引っこ抜こうとする)
カーブー「やだ!!出ない!!」ぎゅうぎゅう
ミオン「シオン!って、なにやってるミョ」タタタッ(瓦礫の山を軽やかに登ってくるジークに跨りながら)
シオン「この分からず屋を引っこ抜く!」ぎゅうぎゅう
カーブー「確かに約束はした!!けど、ギルドナイツと過ごす晩餐なんてない!!」ぎゅうぎゅう
シオン「何を理由のわからないことを・・!」ぎゅうぎゅう
ジークガルム「危ないぞ」タタッ(退避する彼の背後に見えるアリーナでは突進してきた棘竜を下手投げで放り投げる滅尽龍の姿が)
シオン&カーブー「ええ?」
ゴローン!!ゴローン!!
(瓦礫の山をバウンドしながら横転してくる棘竜ドムの鼻先にしがみついたアジャリナも一緒に)
シオン&カーブー「イ~~~~~~ッ!?」
ジャブ吉「□~!!」(雌火竜の頭に飛び乗りながら指示を出す)
ガシーーーーーーーン!!
(咄嗟に両翼を広げた雌火竜が壁となり、転がってきた棘竜を体で食い止める)
アジャリナ「ふぅ~~助かったね!ジャブ吉!」○~!(と返事するジャブ吉。ホッとするシオン&カーブー)
ニャーク「カーブー!」タッタッタッタッ
カーブー「おお!ニャーク!ここから出しておくれ!」(ドボルヘルムの表情を「なっさけなく」させながら)
シオン「あたしが引っこ抜いてもダメだったのよ?一体どうやって・・」
ビーーーーーーー!!
(ニャークの両目からビームが出る)
シオン「え?」ビーー!!ビビーーー!!(ニャークビームによってカーブーの下半身を埋め尽くす瓦礫が破壊されていく)
ミオン「すごいスキルだミャ・・・」ビビビーーー!!
カーブー「助かった」よいしょっとな
ニャーク「全く歯が立たない。データにはない強さだ」フィ~~ン(両目から滅尽龍のモンスターアイコン型の空中ディスプレイが投影されると、その枠内に「リアルタイプな滅尽龍の立体像」がゆっくりと回っているのが見え、ニャークがそれに猫指で触れると、各部位の詳細データ及び数値などが表示される)
シオン「え?え?」フィ~~ン
カーブー「つまり、普通種じゃないってことか」ゴキッゴキッ
ニャーク「鉄平達に応援要請を出した。すぐに来ると思う」シュ~~ン(空中ディスプレイを収納)
ちょんちょん(ミツネニャークの肩を叩く猫指)
ニャーク「??」ちら
ミオン「ねぇ、それ。最新のネコ式ミョ?」(とミツネニャークに向かってこっそり質問。対し、ちょっと首をかしげるミツネニャーク)
To Be Continued
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みんなの激アツ一票で応援してくれよな!!
次回「あたちのモンハン日記/Anthem of a Dying lights」
第219話 「こうなったら数で勝負っチャ」
3/28(木)0時更新予定
俺はこの前、作者とキデイランド(原宿)で待ち合わせをしたのだが、ちいかわが何なのかもよく知らないから、すぐ外に出たんだぞ
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