モワモワモワモワモワ・・・・
(激しい黒煙に覆われている五稜闘技場の外周エリアに向かって走っていくブロンドヘアの行商人)


肉まん君「クソッ・・!何がどうなってる!?」ダッダッダッダッダッ


ワァアアアアアア!!
(黒煙の中、闘技場内より出てきたと思われる観客達が悲鳴をあげながら逃げていく)


肉まん君「・・・・・・・・ん!?」


モワモワモワモワモワ・・・(黒髪ポニーテールの女性が黒煙の向こう側を淡々と横切っていく)


肉まん君「・・ジーナ・・・・・・・」


ドスンドスンドスンドスン!!
(近くを通り過ぎていくモンスターの足音が)


肉まん君「!?」バッ


ブワッサブワッサブワッサ
(飛竜種らしきシルエットのモンスターが闘技場の上に向かって羽ばたいていく)


肉まん君「・・・・・・・・・・」ちらっ


モワモワモワモワモワ・・・・(翼が起こす風圧により黒煙が晴れていくと、ジーナの姿はすでに無く、逃げ惑う市民達の姿だけが目につく)


肉まん君「逃がしたか・・・・」



ドシューーーーーーーーーン!!
(次の瞬間、半壊している闘技場の真上よりジェット機のように遥か上空へ飛んでいく黒い飛竜の姿が)



肉まん君「・・待ってろ、シオン!!」ダッ!!








「あたちのモンハン日記」
Anthem of a Dying lights
















キーーーーーーーーーーーーン







シオン「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」キーーーーーーーーン・・・





起きて





シオン「・・・・・はぁ・・・はぁ・・・・・・・」キーーーーーン・・・・・・





彼女は目的を達成した
都から出るつもりよ
行き先は、ラ・エメシス






シオン「はぁ・・はぁ・・・・マモーナス・・」キーーン・・・・・・・・・





追い詰めるのよ
あの子と一緒に
あなたにも頼れる仲間がいるということを忘れないで









シオン「・・・・ムーア・・・・・・・・」グラングラン・・・




シオン!!シオン!!
もういい!ひっぱたくぞ!!




シオン「え」



バチィ~~~~~ンハッ
(容赦ないネコビンタと小さい男の子の手が左右より、シオンの両頬を襲う)



シオン「痛っ!!誰!?もう!!」ガバッ


ハロルド「起きた!!」だきっダッシュ


ミオン「良かったミャ!」だきっダッシュ


ジークガルム「喜ぶのは早いぞ」(上を見ながら)



ボテェーーーーーーン!!
(赤土のグラウンドにて、ミオンとハロルドに支えられながら起き上がるシオンの目の前に、天彗龍の槍翼の一部と思われる部位が鮮血と共に落下してくる)



ミオン「イ~~~~ッアセアセ

シオン「!?」バッ




モッシャモッシャ・・モッシャモッシャ・・
(黒焦げに焼け爛れた天彗龍の亡骸を両手に掴みながら、その細い頭より喰らっている、滅尽龍ル’ヴォー)




ジークガルム「強襲してきた天彗龍を一撃で仕留めたのは黒い飛竜だ」モッシャモッシャ・・

ハロルド「すんげぇサマーソルトだったぜ。その衝撃波で闘技場はご覧の通りさ。あいつは落ちてきた、その遺骸を食べているだけだ」モッシャモッシャ・・

シオン「・・黒い飛竜は?」モッシャモッシャ・・(訝しげな眼差しでそれを捉えながら、目を素早く左右に動かして状況を確認する)

ジークガルム「わからん。ここにはもういない」モッシャモッシャ・・モッシャモッシャ・・(ル’ヴォーの近くで、片膝をついて起き上がろうとしているセフィティス。背後に見える闘技場の客席は半壊している)

ハロルド「あっちも元気だよ」モッシャモッシャ・・モッシャモッシャ・・(荒廃した闘技場の玉座には、相変わらず足を組んでふんぞり返って座っている、ふてぶてしい新王の姿があり、その傍らで彼を護衛しているシリウスとアンソニーの姿も確認できる)

シオン「あんなの放って置けばいいのに・・」ちら・・


モッシャモッシャ・・モッシャモッシャ・・(グラウンドの隅では、アジャリナに寄り添うフェットチーネ&愛ガルクと、少し離れた場所で片膝をつきながら彼女達を心配するように見つめているイェル・ミナの姿も)


イェル・ミナ「大丈夫!?」ゴ・ゴ・ゴ・・・

フェットチーネ「ああ!こっちは平気だ!」ゴ・ゴ・ゴ・・・ドサァーーーン(背後に見える客席の一部が崩れ落ちてくるのを振り返って見ているルカ)

アジャリナ「ふん。偉そうに。自分の心配でも・・」ゴゴーーーン・・

イェル・ミナ「危ない!!」バッ


ズゴーーーーーーーーン!!
(イェル・ミナは敏速な跳躍をみせると、アジャリナの頭上より崩落してきた瓦礫をハイアーザントップの石突で粉砕する)


イェル・ミナ「気をつけて!」シュタッ

フェットチーネ「気持ちに嘘はないみたいだぜ?」パラパラパラパラ(粉々になった瓦礫が上から降ってくる)

アジャリナ「・・・・ふん」こちぃ~んこちぃ~んハッ(小石となった瓦礫が面の上に落ちてくる彼女の顔を舐めるルカ)


ハロルド「十分、戦えるメンバーだな」

シオン「まだまだいるわよ」

ミオン「??」




ブワッ!!
(半壊した闘技場の外より、グラウンドに向かって飛んでくる棘竜)




アジャリナ「ドム!!」ドスーーーーン!!(彼女の目の前に豪快に着地してくる極竜ドム)


ブブブブブブブブ!!(棘竜の鼻棘より猟虫サイズのオオナナホシが飛んでくる)


クク「ジャスは無事にあなたの仲間のもとに届けたわよ!!さぁ、あなたも行って!!」

アジャリナ「え・・・」グイン・・(親友に向かって頭を下げる棘竜)

クク「お別れよ。私もあるべき場所に戻る。さぁ、早く行って!!」ブブブブブブブブ!!(イェル・ミナのもとに飛び立っていく)

アジャリナ「・・・・・・・・・・・・・・・」ちら


モッシャモッシャ・・モッシャモッシャ・・(周りの状況など構わずアリーナの中央で食事を続ける滅尽龍越しに右腕を差し出してククを出迎えるイェル・ミナ)


アジャリナ「・・・・・・・・・・・・」

イェル・ミナ「・・・・・・・・・・・・・・・・」こくり

アジャリナ「イェル・ミナ・・・・・・」


ドシャーーーーーーーン!!
(赤土のグラウンドに損壊した天彗龍の亡骸を叩きつける滅尽龍。同時に彼を囲うハンター達も身構える)



ル’ヴォー「・・・・・・・・・・・・・」クッチャクッチャ・・(口周りを鮮血に染めながら地面にいるハンター達を舐め回すように見下ろす)


セフィティス・ファルザーム「やっと気づいてくれたな」ザッ(両ダガーを構える)

シオン「アジャリナ!!操竜して!!」

アジャリナ「でも・・・・」

シオン「生きていればまた必ず会える!!家族のもとに帰るのよ!!」

アジャリナ「・・・・・・・・・・」


バッ!!(颯爽と棘竜の頭に飛び乗り、鼻棘を抱きしめるように掴む)


アジャリナ「ドム!!あいつを倒すね!!」

イェル・ミナ「え・・」




ボギャアアアアアアアア!!
ドスンドスンドスンドスン!!




ル’ヴォー「ヴォオオオオオオオオ!!!!



ガシーーーーーーーーーン!!
(滅尽龍は突進してきた棘竜の頭を両手で挟み込むように食い止めながら急停止させる)



アジャリナ「負けるな!!ドム!!」

ドム「ボギャアアアアアアア!!!!」


ダシャーーーーーーーン!!
ドーーーン!!ドーーーン!!
ゴワアアアアアアアン!!

(滅尽龍によって投げ飛ばされた棘竜は、アジャリナ諸共、激しく横転しながら闘技場の客席を破壊しつつ激突していく)


イェル・ミナ「アジャリナーー!!」ダッダッシュ


ごちぃ~~~~~んハッ
(飛んできた残骸が塀の陰でまるくなって隠れているカーブーの頭に)

$あたちのモンハン日記
カーブー「いてぇ!!」



シリウス「まだ観戦するか?」(真下の客席に埋もれるように倒れている棘竜を見下ろしながら)

コズンダ「お前ら次第だ」フッ


バッ(損壊しているVIP席の外側から飛び込んでくるハンギル)


ダル・ハンギル「ご無事で何より。なぜあれがここに?」ザッザッザッザッ(グラウンドの滅尽龍を睨みながら)

コズンダ「貴殿は狩猟をしたことがあると聞く。イェル・ミナに仕留めろと命じたばかりだ」

ダル・ハンギル「ほぉ・・・決闘裁判がこんな形で中断してしまったのは残念です。ですが、コズンダ様には、それ以上のショーをお見せいたしましょう」ゴイン(腰の両端におさめている大剣と大槌をそれぞれの手で抜く)



ワァアアアアアアアア!!
(半壊した五稜闘技場から離れようと一目散に駆けていく市民達)


ラインハルト「ひぃ・・ひぃ・・ここならもう大丈夫でしょうアセアセ」ワァアアアアア!!

ミサキ「少し休まれますか?」ワァアアアアア!!

ヘメスコ「フェットチーネ達は!?」ワァアアアアア!!

タボスコ「まだ中だ」ワァアアアアア!!

ゲゼスコ「戻るか」ワァアアアアア!!


ずでぇ~~~ん
あ~~~~ん・・!!

(逃げ惑う市民達に押され、転んでしまった小さな女の子の姿)


恐れ慄く行商人「俺がいく」ダッ


ワァアアアアアアア!!(行商人は少女のもとに駆けつけると、手持ちの傷薬を片手に彼女を抱き寄せながら安全な場所へと連れて行く)


ラインハルト「今できることを優先しましょう。三銃士の皆さんは、市民の安全を確保してください」任せろ(と、人混みの中に颯爽と消えていくエスココ三銃士)

ブジャーラ「俺は正門を見てくる。パニックになって外に出る連中もいるかもしれないからな」

ラインハルト「わかりました。お気をつけて」

ブジャーラ「あんたもな。何かあったら知らせてくれ」ダッ

ラインハルト「ふぅ・・・・まさかこんな大事になるとは・・」ワァアアアアア!!


ダッダッダッダッダッダッ(こちらに向かって走ってくる騎士団員達と一緒にデヴィマッツォ、コズマ、そして鮮血のチャチャブーフェイクの大男とその一味の姿も)


ラインハルト「ん~~~~?」(そんな彼らを訝しげな目で)

ズワロマン「ご無事で!」ダッダッダッ

ラインハルト「ご苦労さまです。グランドマスター?少し、ワイルドになられたようで」(無精髭をなでるデヴィマッツォ。それを見て微笑むコズマ)

デヴィマッツォ「一体、何が?」ワァアアアアア!!

ラインハルト「縄張り争い。我々にはラッキーでしたが。それより、あなたはどうして?」

ゲンス・ゴンス「正式なボディガードとして雇われた。それより、モンスターが侵入してきたのか?そう叫んでいる連中もいた」ワァアアアアア!!

ラインハルト「ええ。それも古龍種。厄介な状況です」

コズマ「フェットチーネさんは?」

ラインハルト「中です」ワァアアアアア!!(半壊した闘技場を見つめながら)

コズマ「グランドマスター」(救いを求めるよう彼を見つめる)

デヴィマッツォ「うむ・・・・・」

ゲンス・ゴンス「俺の雇い主は、グランドマスター、あんただ。命令してくれりゃ、突撃するぜ」ザッ(彼の横に並ぶダニーとカリサ)

ラインハルト「君も一緒の考えかい?」

ミサキ「あなたの指示に従います」

ラインハルト「・・ふぅ・・・。そしたらズワローンさんと貴方方は先に厩舎に向かってください」

ズワロマン「ズワロ便の用意はできますが、どうやって合流を?」

ラインハルト「正門で。必ず合流します。フェットチーネさんも一緒にね」

コズマ「お願いします」

デヴィマッツォ「気をつけて」

ラインハルト「ええ。それじゃ、我々は戻るとしますか」やれやれ(する彼の背後を意気揚々と横切り、闘技場へ向かっていくゲンス・ゴンス一味)


To Be Continuedダッシュ






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次回「あたちのモンハン日記/Anthem of a Dying lights」

第213話「あなた、武器は?」

3/7(木)0時更新予定

作者はこの前、久々にPS4Proのディスクを交換しようとしたんだけど、どこを押せばディスクが出てくるのか分からなくて悪戦苦闘したんだミャ。あと、出したはいいけど、今度はどこにディスクを入れるかもあやふやで、全然違うところに「ガッ」ってやったんだミョ。おかしいミャ。

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