~エル・ディアラ・サンドリア、練兵場....

モワモワモワモワモワ・・・・(市街地の方からあがる黒煙を見上げているモンスター小隊)



鉄平「すげぇ爆発音だったな・・」モワモワモワ・・

ジャス「マーマ・・・」


一也「鉄平。やっぱり俺達も闘技場に行こうニャ」うんうん(と頷くグリムリンクスのネコ達)

スカーフェイス「この大所帯でか?ま、今更、どうなっても構わないがな」グルルルル(各種モンスターに操竜する奇面族達も同意を示すように頷く)


泥吉「あっしらは鉄平さんの判断に従いやす」ウニャウニャ(とグリムリンクスのネコ達)

鉄平「う~~ん・・・」

スカーフェイス「どうした?」

鉄平「いやね・・あいつなら・・・俺達のリーダーなら、どうすっかな、と思ってさ」

泥吉「クルセイダーズの?」

スカーフェイス「噂じゃ、かなりのじゃじゃ馬らしいな」ハハッ

鉄平「あんたがよく知ってる女の子だよ」

スカーフェイス「・・なに・・?」

鉄平「泥吉さん。実は、俺達のリーダー、UBUっていうのは、あなたの恩人である、キャロルムーアなんだ」

泥吉「えっ!?」

スカーフェイス「・・・・・・・・・・・・・・」

鉄平「なぜUBUがユクモにいなかったのか・・・そして今まで黙っていたのには、理由があるんだ」

泥吉「お聞かせくだせぇ」(隣で深く頷くスカーフェイス)

鉄平「今、UBUは原因不明の病にかかっているっていうか・・魂を持っていかれちまったっていうか・・・」グッ(彼の肩に手を置く一也)

一也「UBUにゃんを救出するには、このアヤの何処かにいる、邪龍を倒すしかニャい」

スカーフェイス「なんだって・・・」

鉄平「少なくとも俺達はそう思っている。あいつが・・マモーナスがUBUから奪っていったものを取り返す。それが俺達のメインクエストだ」

泥吉「・・・・・・・・・・・」


タッタッタッタッタッタッ!!
(練兵場の向こう側よりニャ太郎を先頭にゲルハルト、族長、そして殿にはエズガダのネコ達が警戒しながら走ってくる)


ジャス「パーパ!!」

泥吉「族長!!」ダッ

ケズマダ・ハハーン「作戦成功ね!」ガシッハッ(ハグを交わす)

鉄平「ご苦労だったな」こちんハッ(ゲルハルトとニャ太郎と猫拳を合わせる)


ニャ太郎「とんでもない。それよりも闘技場の方が気になります」(黒煙を見上げながら)

一也「これ、族長。息子も抱きしめてやるニャ」スッ・・(運搬スタイルで抱っこしている、なんだかロマンティックなお面を被った二代目を父親に渡す)

ケズマダ・ハハーン「おお・・ジャス・・・愛しき我が子よ・・」よいよい

ジャス「オ~~、パ~パ。クッチャイ、クッチャイ」しっしっ

ケズマダ・ハハーン「ククッ・・」ぎゅっ


ンモ~~~~~(雷顎竜が「ご無事で何よりです、旦那様」と言わんばかりに、長い首を伸ばしてきて、族長と彼が抱っこしている二代目に向かって大きい顔をスリスリしてくる)


ケズマダ・ハハーン「おお、フルグルよ。共に故郷に帰ろうぞよ」スリスリ

スカーフェイス「次は、お前たちが家族と再会する番だ」

ジャンナーロ「○」こくり


いたぞ!!
ダッダッダッダッダッダッ!!
(市街地の方より衛兵達が武器を片手に走ってくる)


泥吉「まったく野暮な連中だ」コキッコキッ

スカーフェイス「第二ラウンドには参加するんだろ?」フォッ(グリムリンクスのメンバーが棟梁に向かって、上下の弭(はず)が肉球デザインになった歴戦のショートボウを投げる)

泥吉「配置につけ!!」ザッ!!(グリムリンクスのネコ達は素早い動きでV字型陣形(両翼が弓猫兵、中央には槍猫兵が配置)を作る)

ケズマダ・ハハーン「ホイだったら我らも続くぞよ!!」バッ(息子を被っている面の頭頂部についている「黄金のしゃぶしゃぶ鍋みたいな冠」の上に乗せながら、颯爽と雷顎竜の頭に飛び乗ると、「ガッテンでさぁ~!」と言わんばかりに相棒の目つきが鋭くなる)


ゲルハルト「えんニャら、ほでよ?(宮殿の衛兵と戦うことになるが?)」(エズガダの猫達を見る)

エズガダのメラルー「地下に潜っちまえば、自分らの仕業だとはわかりますまいてニャ」ザッ(短剣を両手に構えるエズガダのネコ達)

泥吉「鉄平殿」

鉄平「ん?」

泥吉「あなた方のメインクエスト。我らグリムリンクスも助太刀いたしやす」ギュリリリリリ(狙いを定めながらショートボウの弓を引く)

鉄平「・・フッ・・・」

一也「これ、鉄平。号令をあげるニャ」

鉄平「うし」



鉄平「種族を超えた盟勇達よ!!今こそ、この絆をもって、邪魔者を叩き潰すぞ!!オオオオオオオ!!






「あたちのモンハン日記」
Anthem of a Dying lights






~アンガイブ・ゲバトリム内、通路....


ゴ・ゴ・ゴ・ゴ・ゴ・ゴ・・・・(逃げるために必死なオーディエンス達が密集している闘技場内の通路に轟く爆発音の残響)


パーマの大男「何かあったようですな・・戻りますか?」ゴ・ゴ・ゴ・ゴ・・(前しか見ていないカトゥッロを肩車しながら天井を見上げている)

カトゥッロ「俺等が戻ったところで、何の役にも立たん。コズンダ様にはセフィティス達がついておる。それより、この馬鹿共をなんとかしろ。ちいとも進まん。どけどけぇ~!!」ガヤガヤガヤガヤ


ちょんちょん(パーマの大男のふっとい太ももを叩く、ネコの手)


黒いフードを被ったネコA「これはこれは、長老様。お困りのご様子で」

カトゥッロ「長老様・・・」ふふん♪

黒いフードを被ったネコB「そうですニャ。長老様は、エル・ディアラ・サンドリアの未来を担う大切な御方。あちらに、作業員が使っている通路がございますニャ。よろしければご案内いたしますニャ」

カトゥッロ「むぅ・・来た道にか?そんなものなかったぞ」

黒いフードを被ったネコA「少し狭いですが、ネコでも通れるダストシュートがございます。そこからなら一気に外へ出れますニャ」

カトゥッロ「ふむ・・・」


何やってんだ!!
早く行け!!
(人であふれかえる通路から罵声が飛び交う)


カトゥッロ「よし。案内しろ」


ガヤガヤガヤガヤガヤ(ゆっくりと進んでいく人混みの間を流れに逆らいながらスルスルと抜けていく黒いフードを被ったネコ二人に続いていく、カトゥッロを肩車したパーマの大男)


カトゥッロ「お前達は何者だ?」ガヤガヤガヤ・・(人だかりの最後尾を抜けると次第に喧騒も遠ざかっていく)

黒いフードを被ったネコA「同じ信仰で結ばれる、しがないネコ夫婦ですニャ」へこり

カトゥッロ「無事に長老府へ帰れたら、お前達を使者団の正式な信者として認めよう」えっへん


その必要はありません


カトゥッロ「ああ?」(振り返る)


ガヤガヤガヤ・・・・・・(同じく人混みの最後尾を抜けてくる、乾燥地帯の民族服を纏った黒髪ポニーテールの女性)


ジーナ「お久しぶりです。カトゥッロ様」(微笑を浮かべながら近づいてくる)

カトゥッロ「・・・貴様・・・・・・はっ!?」


ズシュッズシュッズシュッズシュッ!!
(カトゥッロが下を向くと、肩車をしてもらっている大男の太ももに、黒いフードを被ったネコ夫婦がひたすらに「状態異常効果が付加されたナイフ」を突き刺しまくっている)


パーマの大男「なっ!?」グッ(すかさず接近してきたジーナの右手によって口を塞がれる)


ゴシュッ!!(目を瞑るカトゥッロの下より、何かを握りつぶしたような生々しく鈍い音が)


ゆら・・・・バターーーーン(両頬を圧迫され、顔の下半分を部位破壊された大男が意識を失いながら、頭にしがみつくカトゥッロと共にゆっくりと前方へ倒れ込む)


カトゥッロ「ひいいいいいい!!」ずでぇ~~~ん


ズルズルズルズル!!(黒いフードを被ったネコ夫婦が手際よく、うつ伏せに倒れた大男の両足を引っ張りながら、人混みとは逆方向の通路へと消えていく)


カトゥッロ「なっ・・・・」ちら・・


グンッ!!(ジーナの右手によって首を掴まれながら軽々と持ち上げられる邪龍教徒の翁)


ジーナ「私の眼を、かいくぐれると?」(マゼンダの妖艶な邪眼に、悶え苦しむ翁の顔が映る)

カトゥッロ「んぐぐぐぐぐ・・・!」ググググググ!!

ジーナ「何を仰りたいのかは、おおよそ理解できます。ですが、私は、この箱庭の実権には興味がございません。地下で捕縛されている、仮初の信者の命も」ググググググ!!

カトゥッロ「ン~~~~~~ッ!!」ググググググ!!

ジーナ「振るいにかけたのは、コズンダ・コズタンではありません。古来より動乱はアヤにつきもの・・・ご安心を。ウムト様もまた、今頃、地下龍堂から、地上に向かっておられるかと」スッ・・(翁の首を右手で掴みながら、左手で手刀を作る)

カトゥッロ「ム~~~~~~ッ!!!!」

ジーナ「残念ですが、お別れです。貴方の死が、新たな絶望を生むのです」




ズシャッ




ゴロンゴロンゴロン・・・




ガヤガヤガヤガヤ・・・・・(通路の奥に見える人混みの最後尾が流れに従いながら徐々に消えていく)




すってってってってってっ(それとは逆の方向より、ジーナのもとに小走りで近寄ってくる二人のネコ)




スヘイラ「成功ですニャ♪」


アニャニャニャ・カーン三世「あっちのは軽くバラしてダストシュートへ。我々が来ていた衣装と一緒に、今頃、ゴミ捨て場ですニャ」


ジーナ「ご苦労さまです。少し名残惜しいですが参りましょう」

アニャニャニャ・カーン三世「鍵はしっかり閉めてきましたので、お店は大丈夫かと」うふふふ

スヘイラ「これで鬱陶しい連中ともお別れですニャ。いずれ、あいつとの決着も・・」グッ・・!(両手を握りしめる)

ジーナ「どうでしょう・・・」


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
(頭部が見えないカトゥッロの亡骸のそばに、太めな鍵がトップについているネックレスが落ちている)


スヘイラ「落とし物かニャ?」クスり

ジーナ「それは我々の報酬ではありません。さぁ」カツカツカツカツ・・

アニャニャニャ・カーン三世「故郷を離れるのは初めてニャ。緊張するニャ~~タラー」どきどき

スヘイラ「真の上級信者のみが入れる聖域・・。三世様をお連れいたしますニャ。ラ・エメシスへ」にこり


To Be Continued





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次回「あたちのモンハン日記/Anthem of a Dying lights」

第212話「起きた!!」

3/4(月)0時更新予定

作者は最近、ちいちいレモンばっかり飲んでるんだが、肝心のクリアファイルがもらえるキャンペーンには一度も参加すらできなかったんだぞ



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